2021-01-01から1年間の記事一覧

コロナの街・part 31

昨日がんばって掃除がほぼ済んだので、今日は正月用食器を洗って、花を活けるだけです。例年なら蕎麦屋で年越し蕎麦を食べて来るのですが、外食はやはり恐い。立ち呑み屋の前で、パック詰めの蕎麦と天麩羅を売っていたので、天麩羅だけ買いました。 花屋で猫…

豊後便り・由布院篇

老後別府暮らしの友人から、湯布院温泉の高級旅館がよかった、とメールが来ました。ひなびた湯治場だった由布院は昭和30年、近隣の自治体と合併して温泉で町興しを図り、湯布院となりましたが、平成17年の市町村大合併で由布市になりました。いわゆるストリ…

年越し2021

もしやと駅前のドラッグストアで屠蘇散があるか訊いたところ、12月初めに入荷してもう売り切れた、との返事。そうか、今はみんなドラッグストアで買うのかと悟り、小石川の大きなドラッグストアまで行き、ようやく入手しました。屠蘇散はやはり、何かしら神…

信濃便り・アルプス山麓篇

長野の友人が、塩尻の弟夫婦の許で1泊したので、と写真を送ってきました。 北アルプス遠景 【撮影場所は、弟が「松本一本ネギ」を共同栽培している畑です。目的はネギの収穫ではなく、良い種子を採ることだそうです。畑の向こうには、低く垂れこめた雲の上に…

コロナの街・part 30

正月用食材の買い出しに、地下鉄に乗って大手スーパーまで出かけました。まずユニクロに寄って、男物のTシャツを2枚買いました。普段着は、何故か男物の方が色みがいいからです。でも芥子色や水色など明るい色を着たかったのに、全く無い。くすんだ、濁った…

高校駅伝

正午のニュースを見終わって立ち上がったのですが、京都のスタジアムが映り、消しそびれました。年末恒例の全国高校駅伝・男子の部の中継が始まりました。 京都へは、若い頃1年間通いました。夜は定時制高校に勤め、週1回京都の短大で午前中の授業をしたの…

屠蘇散を探して

年賀状を書き終わったので、ぼつぼつ年越しの準備を始めました。肉屋で笹身と牛肉を予約。何よりもまず屠蘇散を確保しなくっちゃ、とスーパーへ行って店員に訊いたら、屠蘇散そのものを知らないようです。日本人なの?と思ってしまいましたが、説明して探し…

ステルス

エノキさんと、物価上がってるよね、という話をしました。スーパーのレジで、え、そんなに買ったっけ、と驚くことが多くなった、カートの中は以前とほぼ同じなのに、と。政府統計では(信用できるかどうかはさて擱き)、物価は上がってないかのように言うけ…

気がつけば

気がつけば、今年もあと8日。年々、年越しは簡単にしよう、と決心してぎりぎりまで手を抜き、結局、最後の数日を必死で頑張るはめになるのですが。年賀状の枚数は、ピーク時の半分になりました。還暦を機に賀状をやめるという人が複数いて、勇気があるなあ…

記者の素質

20年前に父が亡くなった時、事に当たるのは私1人で、てんてこ舞いでした。会社と家との合同葬だったので、葬儀は何もかも会社が手配してくれたのですが、私は彼の仕事上のおつき合いを把握してはいないので、突然のお悔やみや問い合わせ電話に対応しきれ…

合衆国便り・コロナ歳末篇

アメリカのボードイン大学で日本文学を教えているセリンジャーさんからメールが来ました。共感することが多く、本人の許可を得て転載します。 【メイン州ではもう雪の季節になりましたが、日本では如何でしょうか。 今年も去年と同じく、コロナ禍の影響が大…

砂丘長芋

鳥取へ赴任した年の暮、大学付属砂丘研究所で試験栽培した長芋を、恩師に御歳暮代わりにお送りしました。その頃は未だふつうの、黒くて細い長芋で、同僚からこんな物を恩師に送るのか、と嗤われました。いいのよ、鳥取の雰囲気をちょくちょくお届けするんだ…

半導体

報道を見ていて、世界経済の鍵はいま半導体にあるらしい、しかも日本はどうやら、半導体弱者になりつつあると理解しました。え、どうして?30年前は、日本の誇る輸出品の1つではなかったか。鳥取暮らしの頃、空港からは1日2便、羽田行きがありましたが…

回想的長門本平家物語研究史(12)

2002年春に私が國學院大學へ赴任してすぐ、市場に未だ知られていない長門本の完本が出ました。行方が分からなくなってしまうのは残念なので、赤間神宮に連絡してみました。旧国宝本以外にも長門本を収集したい、と言っておられたことを思い出したからです。…

回想的長門本平家物語研究史(11)

麻原美子さんはその後、多数の同志と共に長門本の校本作成に果敢に取り組み、『長門本平家物語の総合研究 校注篇上下』(勉誠出版 1999)、そのテキスト版『長門本平家物語』全4冊(同 2006)を、また国語学の小川栄一さんと共に『長門本平家物語自立語索引…

3月9日

昨日、台所仕事をしながら片耳で聞いていたら、赤木訴訟は国が請求を受け入れて終結した、とのニュースが飛び込んできて、えっ、どうしてそうなるの、と慌ててTVの前に駆けつけました。被告である国が、原告の請求する額の賠償金を支払う手続きを執り(認諾…

役者の身体

先日、NHKーBSPTVで「忠臣蔵狂詩曲No.5」というドラマの後編を視て、気になったことを書いてみます。後編だけしか見ていないので、作品全体への批評ではありません。 まず胸に落ちたのは、『忠臣蔵』5段目で、斧定九郎がなぜあんな派手な格好で出るのかとい…

信濃便り・零余子篇

長野の友人から、小さな小包が届きました。本ブログで零余子の話を読み、送ってくれたらしい(長野も長芋の名産地なのです)。粒が揃っていて、しかも大きい。今夜は肉屋で牛を粗めに挽いて貰おう、と思いました。零余子と粒を揃えるには、スーパーの挽肉で…

ガスオーブン始末

よく知られたジンクスの一つに、家電類は一斉に故障する、また、廃棄しようかと考えると壊れる(人によって、「復旧する」となることもあるらしい)、というものがあります。ご存じない方は、所帯の家事を担っていない証拠。 冷蔵庫の新品が稼働し始めた晩、…

阿波国便り・栴檀篇

徳島の原水さんから、樗(楝、栴檀とも)の実の写真が送られてきました。【楝を見ると、信西梟首がすぐ頭に浮かびます。これも職業病の一種でしょうか。(原水民樹)】 楝の木 平安京の獄舎の門には楝の木が植えてあって、死刑後の首はその樹上に懸けられま…

零余子

夕食後、ぼんやりTVの動物番組を視ていたら、徳島の山中で自給自足生活を送る親子7人家族の話が出てきました。父親が自生の零余子(むかご。ぬかごとも)を採り、零余子飯を炊いていました。この子供たちが、何が出ても旨い旨いと言いながら食べるのが痛快…

コロナな日々 22nd stage

久しぶりで手芸をしました。リボンや庭先の植物など、あり合わせの材料でリースを作り、日ごろ何かと気遣ってくれる方へのサプライズ・プレゼント。予定では観賞用唐辛子の赤い実を鏤めるはずだったのですが、黄色と紫のまま、一向にクリスマスカラーになり…

冷蔵庫始末

冷蔵庫を買い換えました。友人知人の話では、冷蔵庫は突然冷えなくなる、という壊れ方をするのが常だそうです。電話で症状を聞いた技術員から、買い換えを覚悟するように言われ、即量販店へ出かけ、大きさと納品日とだけで決めました。335lです。忙しい…

構成員の義務

同一労働同一賃金、正規雇用も非正規雇用も仕事内容と量が同じなら、同じ給料を貰えるはずだ、という主張には概ね賛成しながらも、最終的にちょっと引っかかることがあります。話は飛躍するようですが、産院で取り違えられて一緒に育った血の繋がらない兄弟…

開戦1941

Nスペ「新・ドキュメント太平洋戦争~1941開戦~」を2日に亘って視聴しました。真珠湾攻撃から80年の記念日を前に、「さきの大戦」を国から押しつけられたものとのみ捉えるのは誤りで、国民の多くが切望し熱狂した事実を忘れてはならない、というメッ…

信濃便り・初冬篇

長野の友人から、軽井沢から撮ったという浅間山の写真が送られてきました。 浅間山 【浅間山は長野県人にとって、ふるさとの山です。もっとも松本、諏訪、天龍川流域の伊那や飯田の住民にとっては、いささか遠いかも知れませんが…】 数日前、気象衛星が撮影…

冷蔵庫

朝、冷蔵庫が壊れていました。冷凍庫から取り出した食パンが凍っていない。え、と思って調べると、全ての室が冷えていません。アイスクリームは溶けていましたが氷や保冷剤は溶けていない。今のうちに何とかしなくては。最近の家電は、プラグを挿し直すだけ…

源平の人々に出会う旅 第59回「大内宿・以仁王伝説」

治承4年(1180)5月、高倉宮以仁王と源頼政が打倒平家を志しますが、敢えない最期を遂げます。覚一本『平家物語』では、平家が頼政の首を回収出来ず、史実においては以仁王の死が不明瞭なことから、その後の二人の伝説が全国各地に広がります。 【大内宿】 …

代替わり

吉右衛門が亡くなったことを知った日は、力を落としました。ほぼ同年代だったせいもありますが、好きな役者だったんだな、と今さらのように思いました。キレのいい台詞、スマートな身体、古典の基礎がしっかりある中にどこかモダンさがある。優しそうな顔を…

中世史研究の現在

「國學院雑誌」11月号は「國學院中世史研究の現在」と題する特集です。卒業生と現職の教職員による21本の論文を収載。Ⅰ中央と儀礼 Ⅱ地域と所領 Ⅲ信仰と宗教 Ⅳ史料と制度 という4部構成で、全416頁。 私はⅠⅢⅣを中心に読み、竹本千鶴「秀吉期における…