2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧
新村衣里子さんの論文「『梁塵秘抄』347番歌の「小磯の浜」の解釈をめぐって」(「成蹊國文」51号)を読みました。「紫檀赤木は寄らずして」「胡竹の竹のみ吹かれ来て たんなたりやの波ぞ立つ」と歌われた「小磯の浜」は、現在、特定の地名ではないとさ…
スーパーで、レモン10箇入り1袋を¥298(+税)で売っていたので、思わず買ってしまいました。小粒で皮の厚い、つまり国産品です。熱中症予防水には皮ごと漬けるので、国産品がいい、そう思って、早速空瓶を並べ、5日分を作りました。水150mlに…
前田雅之さんの『書物と権力―中世文化の政治学』(吉川弘文館)という本が出ました。博学で無類の読書家である前田さんの著ですから、話題は広い。目次を摘記すると、古典的公共圏の成立、『風雅集』『玉葉集』の贈与、『源語秘訣』の変遷、延徳元年の実隆と…
医大の入試で不正(点数操作は不正行為です)があったことと、女性医師数の適正比率は、まったく別個の問題です。さらに言えば、医療界での性差別問題、出産・育児を抱えた女性の働き方問題も、一旦切り離して議論した方が建設的でしょう。 入試の点数操作は…
大学院を出てすぐ、都立の農業高校に勤めました。教採は合格したのですが、博士課程出女子を現場ではなかなか採用してくれず、留年届を出し、非常勤先の約束も決まった3月29日、明日面接をするから履歴書持参で来い、と電話がかかってきました。もう履歴…
宮古島のシェフが独立して店を出しました。40年前に亡くなった親友の次男坊です。もともとフランス料理を修業して、30代で関西空港の近くに夫婦で店を出したのですが、沖縄へ行ってみたくて宮古島のホテルに就職、そろそろ管理職の声がかかるようになり…
教え子の結婚披露宴に出ました。場所は新宿のホテルの44階。私の定年前後の、ゼミ生同士の結婚です。2人とも中高の教員なので、新婚旅行は来春だとか。入場の際は花嫁は素敵な笑顔をふりまいていましたが、花婿はがちがちに固まっていました。 結婚式に出…
スーパーに大葉1束¥30で出ていて、思わず買ってしまいました。袋詰めで安売りしているのは香りがないことがあるので、嗅いでみて確かめました。暑い時には効く香草です。ミニカップラーメンに、千切りにして載せました。いけます。カップラーメンは湯を…
軍記・語り物研究会の講演を聴きに行きました。開会前に、講師の松薗斉さんと上横手雅敬さんとに御挨拶がてら、雑談をしました。上横手さんには赤間神宮の記念論集『海王宮』に書いて頂いたことがあったので、宮司の噂から天皇の代替わりの話題になりました…
揚水ポンプを交換するので、終日水は流せない、というお触れが回りました。困るのはトイレです。なまじタンクレスの自動なので、使ったら即、水が流れる仕組みになっている。便器メーカーに問い合わせても、電源を切って手動に切り替える方法が複雑で、故障…
普段は、かさばるので新聞の折り込み広告を断わっているのですが、配達員が代わったらしくて、一束の折り込み広告が入っていました。その中に、中央大学クレセント・アカデミー生涯学習講座のチラシがあり、後輩の名前の講座を幾つか見つけました。 「『平家…
今さらながら、という些か申し訳ない気持ちで驚いたのは、朝鮮半島では未だ戦争終結宣言が出ていないのだ、ということでした。他国の都合で分断され、同胞同士が敵味方になったまま、70年近くが経ってしまったのです。家族も生き別れのままで。 それは、「…
殆ど20分おきに、終日、ツイッターに投稿している人がいます。若い人が多いが結構年配者もいます。ほかにやる事はないの?もしくは、ものを考えるひまはあるの?と訊きたくなってしまいますが、習慣になれば苦にならないものでしょうか。でも道を歩くとき…
高齢者あんしん相談センター(どうして真中だけ平仮名なの?)から、人がやって来ました。後期高齢者をチェックして歩いているようです。あれこれ個人情報を聞き出し、塩飴をくれようとするので、桜花で作った我が家の熱中症予防水をプレゼントして、帰って…
山に迷い込んだ2歳児を、はるばる駆けつけてきて救出した老人に感嘆しました。TV報道で視る限りの印象ですが、マニュアルや研修で得た技術でなく、78年間自力で生きてきた人の能力と信念が、輝いていると思いました。 子供に呼びかけながら、単身で山へ…
スポーツマンが抱負を述べる際に、この頃よく、勇気と感動を「与えられるように」がんばります、などと言います。かちんと来ます。殊に、何もかも周囲の支えがあって成り立つ高校生スポーツなどでは、指導者は何を教えてんだ、勘違いさせるな、と言いたくな…
TVで初めて反戦を宣言したドラマとして記憶されているのが、TBSの「私は貝になりたい」(1958/10/31放映)でした(私にはそう記憶されているのです)。翌年劇場版もできました。私が観たのは劇場版だったかそのTV放映だったか、コメディア…
高山実佐・東直子・千葉聡編『心に風が吹いてくる 青春文学アンソロジー』(三省堂 ¥1900+税)を読みました。表紙の絵がすてきです。 本書は小説20篇の抜粋と詩・短歌・俳句を、1友情を胸に、2恋のかたち、3私って何だろう、4家族がいるから、5…
今年は各地の花火大会のTV中継が多くて、見比べながら楽しんでいます。柏崎、長岡、両国、琵琶湖、東京湾・・・やはり夜空の大きい所、水面の広い所が見応えがあります。花火の色彩も図柄も、そして打ち上げる組み合わせ、デザインもさまざまになりました…
鶴崎裕雄さんの「宗祇から紹巴までー連歌における室町後期と織豊期の相違ー」(「芸能史研究」220号)を読みました。①応仁ー元亀年間(1467-1573室町後期)と②天正―文禄年間(1573-1615織豊期)とでは、連歌師と、顧客に当たる地方大名…
東京五輪の暑さ対策として、サマータイムの導入を主張している人たちがいるようですが、どうにも理解できません。老代議士たちからは、何かにつけてサマータイムの要望が出ますが、郷愁に駆られてでもいるのでしょうか。 小学校に上がる前後に、進駐軍の指導…
福岡伸一さんのコラムを朝刊で読み、共感しました。「人文知の力、忘れていないか」という見出しで、朝永振一郎の『滞独日記』を引きながら、次のように述べています。 「自然は本来、混沌、無秩序で、常に変化し、しかも毎回異なるものだ。それをモデル化し…
中学・高校時代の教師には、リアルな戦争体験者が何人もいました(当時はオジサンのように思っていましたが、未だ30代から40代前半だったのです)。中学の職業家庭の教師は他のクラスでは英語も教えていました。フィリピンで従軍したから英語は喋れる、…
平家物語の語りを肉声で聞くことが難しくなりつつあります。師匠からの口移しで伝承してきた名古屋の検校は、200句ある中の8句しか語れず、現在ただ1人の検校も、東京の公演には滅多においでにならなくなりました。 いま平家語りを、自分の声で継いでい…
必要があって、山崎正和『リズムの哲学ノート』(中央公論新社)を取り寄せ、川本浩嗣『日本詩歌の伝統ー七と五の詩学―』(岩波書店 1991)と併せて読んでいます。山崎正和には戯曲『世阿弥』『野望と夏草』で注目し、1970年代半ばまでは評論の殆ど…
蝉の声をあまり聞かなくなりました。2,3年前はこの辺でも、網戸に止まって高らかに鳴く蝉に閉口したのですが・・・小学校や神社の傍では油蝉やみんみん蝉が鳴いているので、はたと思い当たりました。我が家の近辺では、建て替えや切り売りのために新築し…
土井全二郎『軍馬の戦争』(潮書房光人社)を読みました。著者はもと新聞記者で、戦記類に基づくドキュメントを数多く書いている人です。本書も、戦中戦後の兵士の手記や刊行物から抜粋して、「さきの大戦」に徴発され、戦地に送られた馬たち(約50万頭。…
『文学研究の窓をあける―物語・説話・軍記・和歌』(石井正己・錦仁編 笠間書院)が出ました。2016年12月の講演会と、翌1月のシンポジウムを中心に本にしたものです。内容は第1部講演録、第2部海外から見る日本文学、第3部緊急共同討議「文学研究…
寿永2年(1183)5月に倶梨伽羅峠で惨敗した平家軍は、加賀国へ退きますが、源氏に追撃され、篠原で激戦となります。 【多太神社(小松市)】 平家方の斎藤別当実盛は、老武者と侮られまいと、白髪を墨で染めて戦場に臨みました。多太神社には義仲が奉納したと…
赤間神宮の名誉宮司水野直房さんからお手紙が来ました。7月20日に国の文化審議会から、赤間神宮の水天門と回廊を国の登録有形文化財に指定する答申が、文科省に出されたとのことです。 壇ノ浦を望む丘の上に建つ水天門は、青空と安徳天皇陵を覆う森とを背…