年越し2021

もしやと駅前のドラッグストアで屠蘇散があるか訊いたところ、12月初めに入荷してもう売り切れた、との返事。そうか、今はみんなドラッグストアで買うのかと悟り、小石川の大きなドラッグストアまで行き、ようやく入手しました。屠蘇散はやはり、何かしら神秘性、祝言性のある包装で買いたい。瓶の首に、飛脚の荷物のように括り付けられているのでは、めでたさも延命効果も信じられません。

これで年は越せる。萎れたパプリカを剪って、パンジーを植え付けました。昨年、赤2黄色1の割合でパプリカの種子を播いたのに、全部黄色か紫になってしまったので、花屋で訊くと、採種すると本卦還りするのだという。冬の庭を赤い実で彩る予定が外れ、萎れたものから順に剪って、洗面台に活けたりポプリを作ったりすることにしたのです。ところが、今になって紫の実が黄色くなったり、ぽっと紅色が差したりし始め、どうも本卦還りではないらしい。日照でも気温でも説明がつかず、つまり自家播種すると実の色は管理できないのだと判りました。

花屋の店先に、例年なら出るパンジービオラの新しい苗が出ません。コロナで補助金が出るものだから生産者が少ししか作らず、量販店に持って行かれる、と例によって花屋の愚痴。やむなく売れ残りの苗を寄せ植えしました。花茎が伸びすぎてあちこち向いていますが、やがて寒さで芯が締まって、草形も整うでしょう。貧相な苗が立派な花を咲かせるようになるのも、園芸マニアの楽しみの一つです。

リルケの薔薇は咲き終わり、もう1輪、蕾が残っています。菊は未だ咲き続け、数年前の塩害のせいか綺麗な菊紅葉にならずに枯れていきます。掃除のついでに胡蝶蘭の葉を拭いたら、蕾が出ているのを発見。去年は何故か咲かなかったので、嬉しさ一入です。