2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

研究報告会中止

3月14日に予定されていた第3回明翔会研究報告会は、今般のCOVID2019感染拡大防止の動きに鑑み、延期になりました。今日、世話役が集まって決めたそうです。中止ではなく、事態が沈静するのを待って(秋になるでしょうが)、改めて開催を検討する、とのことで…

迷う食卓

スーパーへ買い物に行きました。新型ウィルス騒ぎが流通に影響し、空の棚が目立つようになった、と知人が言っていましたが、なるほど生鮮食品、殊に魚介類の棚が淋しい気がしました。いつもある食材が、ない。 でも野菜売り場には春野菜が出始めて、楽しみな…

『明日へ翔ぶ』第5集

公益信託 松尾金藏記念奨学基金編『明日へ翔ぶ ―人文社会学の新視点― 5』 が3月19日に刊行されます。お問い合わせは03-3291-5729風間書房まで。 序 『明日へ翔ぶ』発刊を祝う・・・・・・・・・・・・・・・高山英勝『三國志演義』託李評の位相……………………………

イベント中止

高木浩明さんからメールが来ました。本ブログ1/16付でもお知らせしていた、新発見の『源氏物語』に関するシンポジウム(2月29日 於朝日新聞大阪本社)は、COVID2019感染拡大防止のため中止になったそうです。 [本日の朝日新聞朝刊本紙(夕刊でも)と…

一番知りたいこと

政府は、今が大事なとき、国民一丸となって予防に努めよう、と呼びかけ、飲み会や立食パーティは避けるように、と言っていますが、通勤電車はどうすればいいんだ、と突っ込みたくなります。通信会社やIT企業、大手広告会社は早速テレワークの試行を始めたよ…

春の便り

近辺で店の改造が盛んです。経営者が高齢化して、もう譲る、やめる、という所もあり、新しいレジに替えて支払いを無人化するという店もあり、慌ただしいことです。何だか、通りがタピオカと餃子の看板ばかりになったね、と美容院で噂しました。 しかし季節は…

富士の見える日

不要不急の集会は取りやめるようにというご時世、躊躇いながらも開かれた研究報告集会。タイトルは「源平盛衰記の出版と流布」です。いろいろ難関出来の中での開催でしたので、朝、オフコースの「一億の夜を越えて」を歌ってから出かけました。外濠の向こう…

真名本

日本語学の田中草大さんが花鳥社の公式サイトに、「真名本の範囲」と題して、真名本の定義について書いています。変体漢文と真名本とを分けて考え、真名本はテクストとしての非独立性―和文なり漢文なりで書かれたものがあって、それを異なる表記法で記したも…

国際協定

エレベーターで階上の主と一緒になり、コロナウィルスの話が出ました。中国はほんとのことを言ってませんなあ、と言われ、今後は日本政府のデータも同じように信用できなくなるかも、と返したら、未だ現役の相手は引き気味になりました。 ネット上で「楽園の…

謝りながら園芸

待ちわびたムスカリの蕾が出ました。1晩で1cmは伸びます。日当たりのいい箇所から明瞭に先に出るので、鉢の向きを換えて公平になるようにしてやりました。店頭に出ている鉢植えは、葉が短く花茎がよく見えるように育っているのですが、我が家では葉がぞ…

常山邸

長野の友人から、突然、大型封筒で手紙がきました。何だろうと開けてみると、雑誌『中央公論』3月号の「まちと共に生きる―美しい城下町を訪ねて③真田十万石の歴史遺産を守る」という頁のカラーコピーが同封されていました。幕末の松代藩士であり儒学者だっ…

2人の遁世者

木下華子さんが花鳥社の公式サイト「軍記物語講座に寄せて」に、「遁世者と乱世」と題して、鴨長明と西行という2人の隠者の、治承寿永の内乱に対する態度について書いています。隠者・遁世者とは、出家して、特定の組織(寺院や宗教集団)に所属せず、世俗…

干柿と長芋と甘藍

40代の知人から、日本酒でホームパーティをやることになったが、つまみには何がいいか、と相談されました。日本酒は基本的に何ででも呑める、上質の梅干1個でも、と言ったら、私たちはたくさん食べたいんです、料理を美味しく食べるための酒だから、との…

六道輪廻の世界

紀尾井町小ホールへ、「声明と平家琵琶―六道輪廻の世界」を聴きに出かけました。薦田治子さんが主宰する平家語り研究会の公演です。すでに検校から肉声で伝承することは難しくなった平家語りですが、薦田さんは文化庁の後援も得て、譜本の研究をもとに邦楽の…

史学と歴史文学

中世日本史が専門の錦織勤さんから、メールが来ました。錦織さんは史学の側から、文学との違いを明瞭に認識している方(最近はそういう史学者は貴重種)なので、いつも有益な意見を聞かせて貰っています。許諾を得て一部引用します。 [『武者の世が始まる』…

匂ひをうつす袖の上に

神田川を見下ろす一室で、終日写本をめくって過ごしました。土手には河津桜が咲き始めているのを教えられました。内容や語句だけに注意を向けるのでなく、書写の手の跡を辿って見ていくと、いろいろなことが見えてきます。書写の速度、筆の使い方、誤写の原…

明翔会3/14

3月14日開催予定の明翔会研究報告会は、予定通り実施されます。近日中にレジュメのパンフレットができあがり、参加者にお送りするそうです。翌日に予定されていた公益信託松尾金藏記念奨学基金主催の『明日へ翔ぶ 5』出版記念会は、COVID2019流行のため…

木造洋館

共同研究に便乗して、静嘉堂文庫へ調査に出かけました。かつて近くに24年住み、その後10年間通った田園都市線のターミナル駅は、すっかり面変わりしていました。土埃の舞う、苗木農家の多かった辺りには、ちょっと洒落た分譲住宅や、低層マンションが建…

マスク・その2

日本で販売されているマスクの7割が、中国で生産されているという情報には驚きました。それでは品薄になるのは仕方がない、彼国も輸出を止めたいくらいでしょう。自分で作れないかなと考えました(昔は内側のガーゼを交換して、何度も使ったものです)が、…

新型ウィルス

3月15日に予定されていた『明日へ翔ぶ 5』(風間書房)の出版記念会は、中止になりました。主催する公益信託の運営会社である銀行の方針で、新型ウィルス蔓延警戒のためだそうです。 この会のもともとの趣旨は、公益信託松尾金藏記念奨学基金の成果報告…

クルーズ

1966年の正月は洋上で迎えました。当時、日本産業巡航見本市というプロジェクトがあり、各地で日本の工業製品や機械を展示して、輸出を促進する船があったのです。その年は東南アジアで、派遣団長の1人に父が当たり、接待役が必要なので私が同行しまし…

東国から王城へ

軍記物語講座第1巻『武者の世が始まる』(花鳥社)が出ました。中世の軍記文学の魁といわれる『将門記』『陸奥話記』『後三年記』、『保元物語』『平治物語』、そして武士政権優位が確実になった承久の乱を描く『承久記』を論じる15本の論文と、軍記物語…

池袋

池袋のユザワヤにボタンを買いに出かけました。スーツの前ボタンがなくなっているのに気づき、金属の飾りボタンなので代用品がなく、ユザワヤで探すことにしたのです。駅前からはちょっと見えにくいビルの3階にあるので、ブロックの3辺を回ったりしてたど…

風月同天

「山川異域 風月同天」という詩句を救援物資のラベルに書き添えて、湖北省の高校に送った日本青少年育成協議会の快挙が話題になっています。中国語検定試験などを行っている団体なのだそうで、調べてみると、以前から、この団体主催のイベントのポスターなど…

太平記の構想論

大森北義さんから手紙が来ました。『平和の世は来るかー太平記』(2019 花鳥社)に構想論を書いて貰うはずだったのですが、血流の病気で倒れ、締切に間に合わず、まえがきで小秋元段さんがそのことに触れています。入院先からの電話でも、書きたいことが…

2020年度人文系大学院生奨学金

公益信託松尾金藏記念奨学基金(2020年度)の募集が始まりました。大学推薦ですので、この4月から文系の大学院に入学する予定で応募を希望する方は、所属先の大学院事務室へお問い合わせ下さい。書類の提出先や締め切り日は、大学ごとに設定されていま…

源平の人々に出会う旅 第37回「紀州・横笛」

元暦元年(1184)3月、高野山に入った平維盛が訪ねたのは滝口入道でした。滝口入道は、かつて小松殿(維盛の父・重盛の館)に出仕する斉藤時頼という侍でした。時頼は建礼門院に仕える横笛と恋仲になりました。この話は『平家物語』の諸本によって差異があり…

コロナ下のマスク

コンビニでもスーパーでも、マスクの棚だけが綺麗に空っぽになっています。オイルショック時代のトイレットペーパー騒動を思い出しました。コンビニで訊くと、2日に1回くらいは入荷するので、当日の朝来れば入手できるとのこと。早速、マスクを製造してい…

歌の呪力

東大中世文学研究会の第343会例会に出かけました。多田一臣さんの「歌を神に祀ること―歌の呪力について―」と題する講演です。30人弱の参加者で、普段は出て来ない顔ぶれも見られました。多田さんは上代文学が専門のように思われていますが、じつは若い…