2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

路傍の花

繁華街やターミナル周辺は人が減っても、街中は夫婦連れやジョギング、犬の散歩がうろうろ。なるべく人を避けて裏通りを歩くと、見慣れない車が強引に入ってきて、見ていると料理の宅配だったりする。コロナの街です。 このところ、裏通りの庭付きの家がどん…

長門本平家物語研究史

浜畑圭吾さんの「長門本『平家物語』研究小史ーその成立をめぐってー」(花鳥社公式サイトhttps://kachosha.com/gunki2020042801/)を読みました。長門本は壇ノ浦の赤間神宮に奉納され(旧国宝指定)、近世初期から知識人たちの注目を集めてきた『平家物語』…

喜寿

4月の盛花 喜寿のお祝いに大きな盛花を頂きました。薔薇、ライラック、カフェラテという名のダリヤ、八重咲きのトルコ桔梗、レースフラワー、アルストロメリアなどなど。連日、コロナで蟄居を強いられていたのに、居間の雰囲気が一遍に変わりました。 思えば…

差別と偏見

看護師の子供が保育を断られた、といった事例が、医療従事者への差別と偏見だとして問題になっています。人権侵害だとか、一所懸命働いている人たちに失礼だといったコメントも見かけました。それは違うんじゃないか、と思います。 保育園の側から考えれば、…

「自粛要請」

日本政府のコロナ対応と社会の反応に、何か違和感ーひと口で言えないずれ、噛み合わないことの「きもちわるさ」を、ずっと感じてきました。何だろう?言葉や概念規定に関係がある、と思っていたのですが、昨日の朝刊に3人の専門家(応用経済学、現代政治理論…

書き入れ

和田琢磨さんの「西源院本『太平記』の基礎的研究ー巻1・巻21の書き入れを中心にー」(「国文学研究」190)という論文を読みました。西源院本ははやくから『太平記』の古態本として重んじられてきました。昭和4年に火災に遭い、一部が読めなくなり、…

一部平家

鈴木孝庸さんの「一部平家のむかしいま」(「人文科学研究」146)という文章を読みました。鈴木さんは平家語りの研究者ですが、国文学の座学だけでなく自ら演唱を習い、ついに一部平家(平家物語全曲を通して語ること)を達成した人です。 この文章では前…

矢車

快晴ながらやや風の強い朝。人を避けて用足しに出かけました。和菓子屋にはもう柏餅が出ていました。そう、この時季の風は、鯉のぼりの鯉を泳がせ、矢車を回すだけの力がある風です。川上澄生の詩を思い出します。 岐阜の中西達治さんから葉書が来ました。ヤ…

素人の広報

自粛を要請→効き目がない→規制強化→思った通りの効果が出ない→罰則のある法規制が必要、という流れが起こりそうで、コロナより怖い気がします。県外から来るサーファーや、近郊へ観光に出かける人々に非難が集まっていますが、(政府を筆頭に)総体的な説明…

実朝の虚実を越えて

『源実朝ー虚実を越えて』(勉誠出版「アジア遊学」241 2019)を読みました。論文15本が収載されています。坂井孝一「建保年間の源実朝と鎌倉幕府」、高橋典幸「文書にみる実朝」などの史学的立場、渡部泰明「実朝像の由来」、久保田淳「実朝の自然…

コロナな日々 3rd stage

昨日は突き抜けたような晴天、洗濯物を干しながら見上げると、キラキラ光りながら飛び交うものがある。眼を凝らしてみたら、ハルノゲシや蒲公英や、たくさんの白い綿毛が青空を背景に飛んでいるのでした。 午前中はマンションの管理組合総会。管理費値上げの…

チューリップ

子供の頃、チューリップの名所とは、絵本で見る日比谷公園でした。どんな所だろう、とずっと憧れていました。一方で、♪咲いた咲いたで始まる単純なメロディと、図式化されやすい花の形は、大人らしくない、気恥ずかしいイメージもありました。 初めて行って…

穀雨

明日から穀雨。穀物の芽を育てる雨が降り注ぐ季節だそうです。我が家でも、覚えのない芽生えが幾つも出ました。梔子の根元にも、ランタナの根元にも、スパティフォラムの鉢には山吹が。暫くは育ててみます。伸びすぎた菊の芯を数本切って、土に挿しました。…

ヨーキー

徳島の友人から葉書が来ました。 [首都圏のコロナ騒動が連日報道され、気がかりです。お変わりないとは思いますが。徳島は発病者3人と公表されていますが、これは極力PCR検査を避けているためで、誰もこの数値を信用していないと思います。東京では散歩も…

Stay home!

ネット上で、訪問看護師さんが路上で、見ず知らずの老人から「看護師が外出するな」と絡まれた話を読みました。まるで、お前がウィルスを撒き散らしていると言わんばかりの剣幕だったらしい。それによく似た経験をしました。 数日前、買い物に出たら路上で、…

35万回

人気ミュージシャンの「うちで踊ろう」と抱き合わせで投稿された首相の動画ー上質そうな部屋着で、小綺麗そうな室内で、温順しそうな犬を撫で、可愛らしそうなマグカップで珈琲を飲む休日。何考えてんだ、と思ったのですが、官房長官が記者会見で、これまで…

玉ゆら

吉崎敬子さんから季刊の歌誌「玉ゆら」68号が送られてきました。吉崎さんとは大学院生時代に非常勤先(もう、どこの学校だったか、あまりに昔のことで思い出せません)で知り合って、爾来ずっとお付き合い頂いています。高校教諭を定年退職して後は、登山…

明日ありと

巴里の友人から国際電話がかかってきました。コロナウィルスはどう?と訊いたところ、外出は出来るが一々、出た時間、行き先と目的、帰宅した時間を紙に書かなければならないので面倒、との返事でした。東京はどう?と訊かれたので、もしどんな病気になって…

双方の視点

柳沢昌紀編著『日本文化研究における歴史と文学ー双方の視点による再検討ー』(中京大学先端共同研究機構文化科学研究所)という本が出ました。中京大学の文化研究所内の日本文化プロジェクトとして、日本史、日本文学の研究者10名の論文が収められていま…

政策参加

随分昔のこと(たしか57年前)ですが、蝋山政道さんが講義1時間まるまる使って、学者はもっと政治参加すべきだ、という話をするのを聞いたことがありました。その後の講義内容も科目名も覚えていないことからすると、オムニバス授業の1齣だったかもしれ…

金魚掬い

マスク不足と言いながら、街を歩くとみんなマスクをしているのが不思議です。ようやくティッシュペーパーとキッチンタオルは買えるようになりましたが、トイレットペーパーとマスクは、依然としてありません。人と口を利く時は、有名な古美術商の社長のよう…

日本文学論究79

伊藤悦子さんの論文「『耳川合戦図屏風』と『平治物語絵巻』「六波羅合戦巻」ー粉本の視点からー」(「日本文学論究」79)を読みました。合戦図屏風では『平家物語』『曽我物語』などが題材としてよく取り上げられますが、本論文は、時代の異なる合戦を描…

数値目標

数字をつけて言われると真実味が増す、殊に端数まで出されると、話そのままを信じてしまう、というのは普遍的な心理らしく、すでに西鶴の小説の中にもそういう話があります。かつて池田勇人首相は国会答弁で、端数まで言ってのけることで有名でした。 7割で…

豊後便り

別府暮らしの友人から、2日続いて写真つきのメールが来ました。好天続きなので、一昨日は国東半島の長崎鼻へ、昨日は豊後大野の緒方へドライブに行った、とのこと。長崎鼻という地名はあちこちにありますが、豊後のここは菜の花、緒方はチューリップで観光…

コロナの街・part2

いつも夕方出かけていた買い物を、時間を変えて行ってみています(付き添いでやってきた男たちが通路を塞いでごった返す中では、買い物がしにくい)。街を歩きながら、何故こんなに寂しい気持ちになるのだろうと考えたら、店に入れないからだと気がつきまし…

由布院

平和な老後を別府で送っている同い年の友人から、写真添付のメールが来ました。車で由布院まで出かけ、ティータイムを楽しんだそうです。 亀の井別荘庭の桜 父祖の地が博多である我が家では、別府や由布院は遊びに行く所で、暮らす土地ではないのですが、由…

次世代に伝えたい古典

武蔵野書院から『次世代に伝えたい新しい古典』(井上次夫・高木史人・東原伸明・山下太郎編)という本が出ました。『古事記』から長塚節まで、18人の執筆者が20枚前後の分量で、各作品の読みどころを、最新の視点で照射しています。 読者対象は中等教育…

源平の人々に出会う旅 第39回「摂津・逆櫓」

元暦2(1185)年2月3日、範頼・義経軍は、屋島(高松市)に拠点を置く平家を追討する為に京都を出発しました。 【渡辺の津】 範頼軍は神崎の津(尼崎市)、義経軍は渡辺の津(大阪市)から、船で屋島に向かおうとしますが、激しい暴風雨に足止めされ…

配る

19年前の9月にアメリカで大事件があった時、当時人気のあった外務大臣に報道陣が追いすがり、何か救援を?と訊いたことがありました。外相は振り返り、元気よく、ええ、ヘルメットとかね、と答えた(彼女の父親は、1級建築士の資格を持つ政治家だった)…

桜送り

小糠雨が止まないので、傘を差して長泉寺の境内へ出かけました。今年は変な年で、去年区の樹木医が手入れした山桜がまず咲き、その後染井吉野と八重桜が同時に咲いて満開になりました。今夜は風雨だそうで、もう見納めでしょう。鵯がつつき落とした八重桜の…