2023-01-01から1年間の記事一覧

古活字探偵12

高木浩明さんの連載「古活字探偵事件帖12」(「日本古書通信」12月号)を読みました。「残された謎の足跡」という題で、古典籍を見て歩いていると、ときに不思議な場面に出くわすことがある、という例を書いています。現国会図書館蔵、総見寺(信長の菩…

コロナ後の年越し

朝からキャリーバッグを引く音が町内に轟く2日間。街は空きました。年末年始、東京は街が空いて快適になるのが恒例でしたが、コロナの間はそうならなかったのです。今年は帰郷する人、遠い旅行に出る人たちが増えて、東京の人口密度も適正規模になりました。…

土をめぐる冒険

先日、長野の友人が上京した折に、北越新幹線の車内で見たから、と言って、JR東日本の広報誌「トランヴェール」12月号を持ってきてくれました。「とちぎ、土をめぐる冒険」という特集です。表紙には真っ赤なとちおとめ。 新幹線に乗ると座席ポケットに「ご…

日野政資

藤立紘輝さんの論文「日野政資考」(「皇學館論叢」56:3)を読みました。私は専門外でもあり、この時代には詳しくもなく、また従来、日野政資のまとまった伝記はなかったようなので、本論文の内容のいちいちの当否についてはここで判断は出来ません。し…

歳末2023

後楽園前の大手スーパーへ、正月の食材の買い出しに出かけました。近所にもスーパーが出来たので、黒豆や蒲鉾などはわざわざここで買わなくてもいい。ちょっと珍しい食材や例年ここで買う物だけを、と思って入ったのですが、ヒット率がぐんと下がったことを…

カネの話

連日、報道からカネの話が流れてくる年の瀬です。それも愉快でない、愉快でない理由が多すぎる、という多重苦を伴って。 政党交付金が問題だ、とずっと思って来ました。政治資金規正法は、金権政治の芽を摘むのでなく培養する方向を向いている。その上に、貨…

丸の内で3人

今日は長野の友人と、丸の内で忘年会。朝からそわそわして出かけました。エノキさんから教えられたキッテの新作京料理店を予約しておき、エントランスで待ち合わせしました。巨大なクリスマスツリーが立ち、LEDの豆電球が鏤められています。 KITTEのクリスマ…

アスリート

TVをつけたら、今日は全国高校生駅伝の日だったのでした。午前の女子の部が終わって、外国人留学生らしい選手がヒーローインタビューに応じているところ。駅伝は移りゆく沿道風景を見るのも楽しみ方の一つです。正月の箱根と歳末の京都は、競技なしでも視る…

イブの前夜

日本海側は九州から北海道まで大雪。申し訳ないが雷と雪は映像で視ていると美しく、季節感を満喫できますが、現地では大変。40代、鳥取で吹雪の中を通勤したことが、我ながら信じられない気持ちです。しかし列島の空は繋がっているので、東京も寒い。去年…

山城便り・翡翠撮影篇

京都郊外に暮らす、日本史の錦織勤さんからメールが来ました。昨日このブログで紹介した『摂関・院政期研究を読みなおす』(思文閣出版)の中に、錦織さんの論文が引かれて論評されてるよ、と知らせたところ、ちょうどその論文の続編を書いて寝かせていたと…

摂関期院政期の研究史

有富純也・佐藤雄基編『摂関・院政期研究を読み直す』(思文閣出版)という本が出ました。もとは2016年から始まった読書会の成果だそうですが、いい論文を書いている若手(明翔会の手嶋大侑さんもその1人)を巻き込もうということになって、人数を増や…

歌は世に連れ世は

夕食後、TVをつけたまま賀状書きをしていると、今年逝った芸能人を追悼する番組が放映されていました。我が家にはTV受信機がなかった時期があり(その間NHKの集金人がうるさくて困った)、定年後、TV視放題の境遇になってみて、当時の事実を知る度に、へえ~…

商店新旧

老人ホームにいる従姉から、ゴディバのチョコレートが送られてきたので、お返しには何がいいか悩み、最近本郷通りにできたマカロン専門店から、小さな箱を送ろうと考えました。先週2度も店の前まで行きましたが、休業中。貼ってある予定表では開店日の方が…

ガンジー

賀状が刷り上がってきました。印刷屋から出て歩く本郷通りは、家と家の間の細い隙まで、びっしり黄金色の公孫樹落葉で埋まっていました。日が傾くと忽ち気温が下がっていくのが分かります。例年より2週間遅れのスタート、夕食後、NHKのドキュメント番組「映…

信濃便り・サンタ飛来篇

長野の友人から、定期検診の病院の中庭で撮った、と写メールが来ました。 サンタが来る 今年は雪がないのでイマイチだが、と書き添えてありました。 毎年恒例の野沢菜漬も完了、もう1週間くらいしないと家の味が出ない、と漬物主任の妹さんが言っているとの…

関西軍記物語研究会108

午後からオンラインで、関西軍記物語研究会に参加しました。ハイブリッドによる開催で、リモート参加は10名に満たないようでしたが、会場には30名近い参集があったそうで、盛会だったようです。発表は、①安藤秀幸さん「近世における立烏帽子説話の展開—…

音楽評論家

朝刊で片山杜秀という人の音楽批評「変奏曲を聴く 希望と絶望つかみとるレッスン」(朝日15日文化欄「蛙鳴梟聴」)を読みました。バッハ「ゴルトベルク変奏曲」とジェフスキー「不屈の民による36の変奏曲」、2つのピアノ演奏を聴いた批評です。現代批評…

年賀欠礼

喪中欠礼葉書が舞い込む季節。ただ「喪中につき」とだけあって、誰が亡くなったのか判らない葉書には、ちょっと困ることがあります。公的なおつきあいならまだしも私的なおつきあいの場合、問い合わせるわけにも行かず、お悔やみをどう伝えたらいいのか、供…

宮古島のメロン

宮古島から巨大な赤肉メロンが届きました。ビストロ「ロコまんじぇ」のシェフのお見立てです。宮古島では今がメロンの旬なのだそう。食べる2,3時間前に逆さにして冷蔵庫に入れると美味しくなる、という札が入っていました。彼は43年前に亡くなった親友…

四季の庭

雨が上がったので街へ買物に出ました。春日通りの公孫樹並木はこの数日にすっかり黄葉して、足元は一面黄金の絨毯でした。公孫樹の葉は油を含んでいるので滑りやすく、都電があった頃は落葉の季節になると、都交通局の職員が2人がかりで、本郷通りの軌道を…

ベトナムを遠く離れて

水戸在住の教え子から、小さな小包が届きました。主人の出張土産です、というカードがついていました。きっと、サイゴンという地名の方がお好きだろうと思って探したらしいのですが、と書き添えられていて、ホーチミン(旧サイゴン)の夜景の栞と、蓮花の香…

救済

少年タレント養成の凄腕で鳴らした社長が亡くなった後、被害者たちの「救済」事業について報じられています。おぞましさと共に、さまざまな難しさにくるみ込まれた問題ですが、一番手前にある疑問を書いてみると、「救済」という言葉に引っ掛かるのです。こ…

再会

鶴見大学にお願いしていた長門本平家物語閲覧に出かけました。湘南育ちの私は戸塚や鶴見の位置の記憶があやふや、京浜東北線と横須賀線を取り違え、横浜から引き返して東神奈川で乗り換えるというへまをやり、どうにか辿り着きました。 新しく所蔵された長門…

川越便り・昭和記念公園篇

川越の友人から、新しい杖を衝いて散歩に行ってきた、とメールが来ました。 昭和記念公園の池 【ここは私の生家に近く、子供時代は米軍の飛行場でした。中学校の隣には機動隊の基地があって、砂川闘争の時は毎日機動隊が出動する様子を窓から見ていました。…

源氏物語の壁

先日歯医者に行く前に寄った本屋では、源氏本のコーナーが出来ていました。来年の大河ドラマに備えてでしょうが、未だ精選されているようには見えず、量も多くはありませんでした。ぼつぼつ展覧会の公告などを見かけますが、本格的なイベントはこれからでし…

阿波国便り・国分寺庭園篇

徳島の原水さんから、暫く体調を崩して外出できなかった、とメールが来ました。今はもう、快復されたようです。 徳島の国分寺 昨年の阿波国便りには、修理が終わって綺麗になった建物の写真がありましたが、今回は庭園に入ってみた、とのこと。 阿波国分寺庭…

経過観察

昨日は眼科の定期検診で、御茶の水の大学病院に行きました。いつの間にか原則予約ということになったらしく、9:00に指定されていたので、未だ身体が目覚めず硬直しているのを引き摺って出かけました。すっかり老人が増えたのに、コロナ以来、病院の現場…

源平の人々に出会う旅 第83回「足利市・足利義兼」

足利義兼は室町幕府を開いた足利尊氏の先祖です。父は義康、妻は北条時政の娘で、兄弟には矢田義清がいます。覚一本『平家物語』には、藤戸合戦(元暦元年(1184))で源範頼軍の中にその名が見え、『吾妻鏡』では、頼朝の奥州合戦(文治五年(1189))に参加し…

子を持つ権利、親にならない権利

どうもよく解らないが・・・書いてみます。今日の朝刊に「望まぬ妊娠の責任」と題して、孤立出産をした元技能実習生の弁護士と、熊本慈恵病院の新生児相談室長の意見が載っていました(朝日9面)。弁護士の説明によれば、日本の法律は分娩主義に基づいてお…

手作りのリース

このところめんどうな問題が立て続けに起き、1つ2つは解決したものの埒の明かない案件もあって鬱屈。風のない晴天を幸いに、大塚駅前まで出かけました。コリウスもそろそろ草臥れてきたので、冬の花苗を準備しておかねば、と思ったからです。本来早春の花…