2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

農福連携

ノーフクレンケイ、という耳慣れない言葉が、昼のローカルニュースから流れて来ました。ん?と思って画面を視ると、僻地の農園造りで知られた男性バンドのリーダーが、何やら地方自治体の催しで挨拶をしていました。ちょうどその日の朝刊の経済欄にも、「農…

川越便り・ブルガリア篇

川越の友人は、秋薔薇を探訪して車で走り回っているらしい。熊谷の個人庭園は今年の天候不順で駄目だったが、群馬の中之条町で楽しんできた、とメールが来ました。 中之条ガーデンズ 【着いてみると、入り口付近には黒服の面々が大勢、駐車場付近にいた1人…

中世文学会講演

中世文学会秋季大会の10月15日、講演を聴こうと午前中に用事を済ませ、いざPCの前に座ったら、パスワードの通知が来ていない。申し込んでおいたはずなのに、と案内状を読み返しましたが、前日までに来るという発表資料のPDFも来ていません。忘れたのかな…

コードレス

コードレス掃除機を初使用しました。先週配送されていたのですが、我が家で一番使うのはエノキさん(私自身が使うのは年に10回くらい)なので、彼女に開封、組み立て、使い初めをして貰おうと、待っていたのです。 家事代行業のエノキさんは仕事先でいろいろ…

30年前の平家物語論

昨日、大学図書館でできた作業は、進行中の付注シートの穴を埋める資料探しに取りかかることと、取りあえず読んでみたい雑誌論文3本を見ることでした。学会誌をめくりながら、数年前の号なのに誰も開いた形跡がないほど真新しいことに、却って痛々しさを覚…

大冒険旅行

およそ2年ぶりに大学図書館へ出かけました。先週、美容院で東大構内へは出入り自由になったと聞き、渋谷もやっと、在学生以外も入れるようになったことをHPで確認しました。溜め込んだ調べ物のカードを整理し、付注シートを睨みながらどういう順番で作業を…

染髪

地球保全運動を叫ぶ若者が名画にトマトジュースをぶっかけた事件。愚かしくてやりきれない、という感想ですが、「自分の髪を洗い流す水のことを考えたことがあるか」というツイートを見て、共感しました。喚く若者の1人がピンクに髪を染めていたからです。 …

先輩の背中

母校の卒業生名簿が来て、先輩の外村南都子さんが亡くなっていたことを知りました。外村さんは私よりも8歳年長、大学院に入った時の最上級生でした。当時は女性の先輩はごく少なく、博士課程に3人いましたが、中世専攻で後に大学に勤めた(プロになった)…

豊後便り・コキア篇

別府で老後を楽しむ友人から、写メールが来ました。 大分農業文化公園のコキア 【前方の池は農業用水ですが、スワンボートもある、大きな池です。その奥の山並みは国東半島あたりです。】 我が家では昨年、コキアが美しく紅葉し、茎はクリスマスリースに、砂…

ジェンダーバイアス

大津直子さんの「『伊勢物語』六十段「花橘」小論―女子大学の教室から、注釈のジェンダーバイアスを考える―」(「同志社女子大学日本語日本文学」34号 2022/6)を読みました。伊勢物語六十段は、主人公の昔男が宇佐の使として下った際、「宮仕へいそがしく…

コロナな日々 33rd stage

午後から大塚駅前へ出かけました。一昨日の外出で、脚力がひどく落ちたことを自覚、これではならじと、好天を機に秋薔薇見物を兼ねて出かけたのです。駅前は大々的にテント村を設営中。何だろうと目を凝らしたら、この土日に商人祭と称して物産展を開くらし…

開かれた言葉で

荒井祐樹さんのコラム「生きていく言葉」(朝日新聞朝刊隔週水曜日連載)のことは以前にも本ブログに書きましたが、昨日は「「開かれた言葉」を探して」という題でした。荒井さんは障害者文化論が専門(そういう分野があることは荒井さんの文章によって知り…

コロナの街・part 40

池袋のビックカメラへ、電気掃除機を買いに出かけました。エノキさんの代わりに来た高齢の家事代行さんが、急に動かなくなった、と言った時、もう古い物だからあれこれ詮索せずに買い換えよう、と決めました。コロナの感染者数がまたじわじわ増え始めている…

チャプレン

昨日突然、郵便局員が1通の海外郵便を持って訪ねてきました。住所はここだが宛名が書いてない、もし心当たりがなければ封を切らずに返送してくれ、というのです。差出人名はYuri Yamamoto、USAからですが住所には消印が被さっていて読めません。ふと2,3年前…

棺の蓋の1枚

山本栄美子さんの「カルト教団による被害を拡大させないために何ができるのか」(「月刊社会民主」 10月号)を読みました。山本さんは東京医科歯科大学を卒業、看護師として勤務後、東京大学大学院で博士号を取得、現在は宗教学・死生学・生命倫理学などの…

阿波国便り・大川原高原篇

徳島の原水さんから、愛犬さくらと共に出かけました、と写メールが来ました。 大川原高原からの眺望 【久しぶりに大川原高原という所に出かけてみました。佐那河内村(さなごうち)というところにあり、私の家から20kmほどです。ここは紫陽花が売りですが…

鉄道記念日

昨日は鉄道開通150周年だったそうで、あれ、日本の鉄道の歴史ってそんなもの?と思ったくらい、もっと昔からあったような気がしていました。多分、国鉄がJRに変わった(民営化された)ことが、画期として記憶を分断しているためでしょう。 「汽笛一声新橋…

百人一首の現在

『百人一首の現在』(青簡舎)という本が出ました。中川博夫・田渕句美子・渡邊裕美子編。あとがきによれば中川さん主宰の研究会の成果がもとだそうで、「百人一首」に関して、現在最も熱い研究を展示した、と言えるかもしれません。12本の論考と資料5篇…

レガシーにするな

私は経済には全くの素人です。しかし言わずにはおられません。そろそろアベノミクスを真剣に点検、吟味して、歴史的にも正しく評価される方向へ整備していく時期ではないでしょうか。超金融緩和と市場介入という相反する政策を同時に行い、増え続ける赤字国…

漆の文化

藤澤保子さんから『新版 図説日本の文化をさぐる うるしの文化』(文・藤澤保子 図/絵・稲川弘明 小峰書店 2003)が送られてきました。藤澤さんは中学の同級生、卒業以来会ったこともなかったのですが、上野公園ですれ違って声を掛けられ、漆工芸作家になっ…

コロナな日々 32nd stage

秋野菜が食べたくなって、播磨坂のスーパーへ出かけました。茸とか栗とか、食用菊とかを探したのですが、剥き栗は国産と中国産とでは2倍以上の値の開きがある。いくら人件費が違うと言っても、これでは不安。諦めて銀杏を買いました。ここは惣菜が豊富で美…

都鄙大乱

高橋昌明さんの『都鄙大乱―「源平合戦」の真実』(岩波書店 2021)を取り寄せて読みました。治承4年(1180)から元暦2年(1185)まで、いわゆる治承寿永の内乱、または源平合戦と呼ばれてきた時代を、現在の中世史研究の成果を踏まえて描こうとした本です…

昭和のお八つ

出雲出身の錦織勤さんと、子供の頃のお八つの話をメールでやりとりしました。 【鳥取でほぼ同学年の人たちと、子どもの頃の小遣いが1日いくらだったかという話になり、10円、5円、3円という人がいて、5円ないと和菓子は買えなかった(10円だと、裏ま…

北条時政

野口実さんの『北条時政―頼朝の妻の父、近日の珍物か―』(2022 ミネルヴァ書房)①を買ってきて読みました。大河ドラマでは田舎親父が悪女の後妻に惚れて、と言った筋立てになっています(歌舞伎役者の好演で存在感を保持)が、もっと京都の雰囲気(圧力)が…

山城便り・秋の和菓子篇

京都郊外で暮らす錦織勤さんから、今年は自家菜園の甘藷が不作だった、とメールが来ました。つるぼけという現象だそうです。 【近くの和菓子屋さんで、栗蒸し羊羹が店頭に並ぶようになりました。秋を感じさせる和菓子で、いろいろな店を食べ比べています。小…

金銭出納の記録

東京2020五輪をめぐる贈収賄、今更ながら呆れるのは、スポンサーその他五輪関係の業務担当が選ばれた経緯は、公表されず記録もされなかった、いやその前に誰からも審議されなかったのだということです。使われたのは公金、その源は血税です。当然、これこれ…

源平の人々に出会う旅 第69回「木曽町・木曽の伝説」

源義仲は、現在の木曽町日義付近で成長したとされ、周辺には数多くの興味深い伝説が存在しています。 【巴淵】 義仲に従ったという巴は、『源平盛衰記』では中原兼遠の娘、その他の『平家物語』では便女(下女)と記されています。地元の伝説では、巴は木曽…

流布本曽我物語

小井土守敏編『曽我物語流布本』(武蔵野書院)という本が出ました。正保3年版を翻刻、頭注を付けたペーパーバック、大学などでの教科書を目的としたものでしょうか。巻末に小井土さんの解説「『曽我物語』のおもしろさを今ふたたび」がついています。 凡例…

三河の中世

愛知教育大の松島周一さんから手紙と共に抜刷2本が送られてきました。①「高橋庄地頭中条秀長の登場と中条時長」(「豊田市史研究」13号 2022/3)、②「三河の中世―足利氏とともに歩んだ歴史―」(岡崎市美術博物館開館25周年記念『至宝 燦めく岡崎の文化財』 2…

信濃便り・言語獲得篇

長野の友人から、特別支援教育や言語の発達障がいについて勉強している、とメールが来ました。ミナト君が小学校高学年になるにつれて、周囲はどういう心構えでいればいいのか、という問題に直面したようです。行政の作ったHPの中では、島根県のサイトがいい…