2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

我慢せず&適切に

天気予報が、猛暑日は今週一杯続くと言っています。こまめに水分を摂り、我慢せず適切に冷房を使え、とアナウンスされますが、年寄りは冷房のスイッチを入れるのに何となく抵抗感があります。一つには冷房が贅沢だった時代の名残り、もう一つにはかつての家…

阿波国便り・愛犬散歩篇

徳島の原水さんから、愛犬さくらと西瓜の写真が来ました。 愛犬さくら 【こちらは空梅雨で、その後もほとんど降りませんでした。今は台風の影響で、少し降っています。この暑さに、さくらもあまり散歩が楽しそうでないので、夕方に団地内を少し歩く程度です…

飛鳥山

炎天下に出かけました。ここへ引っ越してすぐの頃、盛夏には、午後2時頃は暑くて仕事もはかどらないからと、わざわざ炎天下に買い物に出かけていたのですが、今はもう、そんな蛮勇はありません。飛鳥山の近くで皮膚科を開業している従妹に蕁麻疹の薬を貰い…

パンドゥーラ

夜の民放TVに、外国人が日本の社会や文化を褒めたり憧れたりする番組が並び、我褒めと批判されたことがあります。BSテレ東の「ワタシが日本に住む理由」もその一つでしょうか。日本家屋の襖を開け放って(毎回大胆に活けられる花が楽しみで、私は視聴する)…

夏到来

昨夜は柏崎の花火大会中継を視ました(市のサイトでも観られます)。海に臨んだ柏崎は、冬は豪雪地帯、すぐ近くに原発があります。3年ぶりの大会は賑わったようです。久しぶりに花火を観たので、色合いが変わったのに驚きました。青や紫、桃色など淡色系が…

驢馬の耳

購読紙とは方向の異なる週刊誌や月刊誌を時々買ってバランスを取る、という話は以前にも書きました。最近は夜の民放報道番組を視て、TV報道のバランスを確かめます。正午と、19:00または21:00のNHKニュースを視るのが定番でしたが、政府発表そのま…

コロナな日々 28th stage

毎日のコロナ感染者数、自宅療養者数を見て、驚く範囲をもはや超えてしまった、と思います。東京都の場合、自宅療養はほぼ見捨てられたも同然。服用できる特効薬があるわけではなし、医者にもかかれず、救急車を呼んでも受け入れ先がない。ひたすら市販の解…

軍記・語り物研究会430例会

軍記・語り物研究会の第430回例会に、オンラインで参加しました。参加者は30人前後で、平均的な規模だったと思います。発表は①井上泰さんの「兵庫県立歴史博物館本「源平合戦図屏風(一の谷合戦図)」の<絵語り>について」、②大山恵利奈さんの「「三…

頼朝政権と北条氏

坂井孝一さんの『考証 鎌倉殿をめぐる人びと』(NHK出版新書)と、永井晋さんの『北条政子、義時の謀略―鎌倉幕府争乱期を読む』(KKベストブック)を並行して読みました。どちらも大河ドラマを意識して書かれた書です。殊に①は、ドラマ監修者の1人である著…

信濃便り・庭前篇

長野の友人から、庭先の夏の花が咲き始めた、と写メールが来ました。 千日紅 百日紅は樹木のサルスベリで、草花の方が何故か千日紅です。百日紅は文字通り花期が長い(3ヶ月)という意味ですが、千日紅は花に見えるのは実は苞の集まり、花が枯れない(その…

場を変える

羽生結弦が競技者を辞め、プロとして新しい演技の場に出て行くと発表した記者会見。号外も出たのだそうで、私は会見の映像は視ませんでしたが、事後の報道で知った時はそうだろう、その時だよ、と頷きました。彼自身の状況からも、男子スケート界の現状から…

生涯で一番

久留米の女子中学生が、眉を「整えた」だけで3日間の別室授業という処罰を受けた話が、ネット上で評判になりました。中高では髪型や服装について学校ごと(もしくは地域ごと)の細かい決まりがあり、違反すると処罰されることが屡々問題になります。学校側…

老人と医療費

区の健診結果を聞きに行きました。数値はほぼみなOK、しかし大腸の内視鏡検査を勧められました。あれは検査の中でも最も苦しい部類に属し、後期高齢者の無料健診項目には入っていない。それに今は、コロナ対応のため大病院でもすぐ検査出来るかどうか分かり…

夏祭

コロナで2年間中止になっていた祭が、今年は実施された、される、という話を多く聞きます。実際には第7波がやって来つつあるようですが、方針を決めた時期には見通せなかったのでしょう。京都祇園会、博多山笠が2年ぶりに行われ、東北のねぶたも実施予定…

再度

梅雨は未だ明けていなかったんじゃないか、と思うこの頃です。6月末に酷暑が続き、紫陽花は早々にちりちりに枯れ、梔子の花も日持ちせずに次々咲き終わりました。その後また2週間ほど暗い雨天が続いていて、おかげで冷房は使わずに済んでいます。 花のなく…

ことば・ほとけ・図像の交響

近本謙介編『ことば・ほとけ・図像の交響ー法会・儀礼とアーカイヴ』(勉誠出版)という大きな本が出たので、格闘しました。あとがきから推測すると本書は、ロンドン大学日本宗教研究センターと名古屋大学大学院附属の人類文化遺産テクスト学研究センターの…

認知症

近所にちょっと年上の夫婦がいて、最近は2人連れで歩くようになりました。道で会うと、以前はにこやかだった奥さんが何故か、子猫を抱えた親猫のような表情になるので不審に思っていたのですが、先日の夕方、戸口で出会い、挨拶したら、ご主人が満面の笑顔…

2022年度奨学生研究題目

今年度の松尾金藏記念奨学基金の採択が決まりました。本基金最後の採択です。以下は採択された奨学生の研究題目、( )内は大学と専攻名です。なお1年ごとに業績と研究計画について、継続審査があります。 博士課程: 1 古筆切を中心とする資料調査と文献…

信濃便り・夏の実り篇

長野の友人から、塩尻の80坪の庭で獲れる、夏の実りの写真が来ました。 ブルーベリー 実だけ見ても綺麗ですね。これからジャムを作るそうです。傷みやすいので遠くへは送れないため、毎日生食に与れるのは愛犬だけとのこと。彼は菜食大好きのダックスフン…

素朴な意見

終日重い曇天、午後になって、南の上空からヘリ集団の音がずっと続きました。葬儀が終わりに近づき、黒いリムジンが出発しようとしているのだろうと想像しました。 参院選挙が終わって、ほぼ予想された通りの結果が出ました。素朴すぎるとは思いますが、今だ…

女のいない男たち

村上春樹の短編集『女のいない男たち』(文春文庫 2016)を読みました。遅ればせながら「ドライブ・マイ・カー」を読んでみようと思って買っておいたのです。枕元のツンドクの山に埋もれていましたが、このところ畑違いの論考と格闘する日々が続き、気分転換…

和辻哲郎の仏教哲学

山本栄美子さんの論文「和辻哲郎による『法華経』の考察」(「思想史研究」29)を読みました。山本さんは生命倫理学が専門で、2006年度、東京大学の宗教学宗教史学博士課程在学中に、本基金の奨学生になりました。2019年度に東大で博士号を取得し、現在は…

投票日直前

一昨日の晩から翌朝にかけて、英国首相の辞任表明というニュースに驚かされました。政府関係者50名以上が抗議の意を籠めた辞任を表明して、首相は留任を断念せざるを得なくなったという説明に、さすがというか・・・辞任する閣僚の1人が「もういい、今が…

中世文学67号

「中世文学」67号が出ました。所収のシンポジウム「徒然草の視界」、講演2本、研究発表についてはそれぞれ、学会が行われた2021年5月、10月の本ブログに書いていますので御覧下さい。原稿化され、こうして一堂に会したものを改めて読むと、ベテラ…

志木便り・散歩属目篇

志木に住んでいる神野藤昭夫さんから、『よみがえる与謝野晶子の源氏物語』(花鳥社)という大著が送られて来ました。全470頁、細かい字でぎっしり組まれ、図版もたっぷり入った本です。眼が悪くなった、毎日の散歩で健康をやっと維持している、などとこ…

中国南北朝時代

会田大輔さんの『南北朝時代ー五胡十六国から隋の統一までー』(中公新書 2021)を読みました。会田さんは中国南北朝隋唐時代の政治と文学の歴史が専門で、平成16年度、明治大学修士課程在学中に本基金の奨学生になり、『明日へ翔ぶ―人文社会学の新視点― …

真夏の夜の夢

ピーター・ブルックが亡くなったという報道を知り、享年97と聞いて、あああの頃は40代半ばの仕事盛りだったんだ、と感慨に耽りました。あの頃、というのは彼が「真夏の夜の夢」や「リア王」の斬新な舞台演出で有名になった頃です。 中学・高校の同級で演…

源平の人々に出会う旅 第66回「鎌倉・政子と大姫」

寿永3年(1184)4月、清水冠者義高が頼朝の命令で殺害されたことにより、許嫁であった頼朝と政子の長女大姫は薄幸の生涯を送ることになります。 【岩殿寺(岩殿観音堂)】 文治3年(1187)2月に大姫、建久3年(1192)3月に頼朝、建久4年(1193)8月に政子、…

包装

最近、いろいろな物を送って頂いた機会に感心して見ているのは、包装の工夫です。殊に段ボールの変遷には歳月を感じます。40年前の段ボール(主に蜜柑箱)は、殆ど板と同じ厚みがありました(夏休みに鳥取と東京を往復する際は、仕事で使いそうな本を5,…

玄奘三蔵

佐久間秀範・近本謙介・本井牧子編『玄奘三蔵―新たなる玄奘像をもとめて』(勉誠出版 2021)という本と格闘しました。全584頁、論考18本を収めた論集です。玄奘三蔵は、あの『西遊記』の孫悟空たちがお供する「お師匠様」ですが、7世紀の中国から印度…