2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

商売物

雨の合間を縫って、コンビニへ買い物に出かけました。狭い店で、店舗の真ん中にアイスボックスが置いてあるのですが、若者が6,7人、ぐるりとそれを囲んで談笑している。つまり、2本の通路の邪魔をしているのですが、買う物を選んでいる様子はなく、お互…

ルビー

大粒のルビーだ!箱を開けた瞬間、そう思いました。若い人からの贈り物、庄内地方の名産紅秀峰が届いたのです。手紙はついていませんでしたが、「お中元」の熨斗がかかっていたので、ああ忙しくしてるんだなあ、と思いました。 ふと、「印度の歌」が耳底に聞…

澤宣嘉旧蔵長門本

大谷貞德さんの「新出『平家物語』(長門本)の紹介」(「国語 教育と研究」58号 栃木県高等学校教育研究会国語部会)を読みました。ネットオークションで入手した端本の長門本平家物語(巻1~10のみ10冊)の書誌と、現存伝本の中での位置づけを述べ…

政子発給文書

田辺旬さんの論文2篇を読みました。「北条政子発給文書に関する一考察-「和字御文」をめぐって-」(「ヒストリア」4月号)と、「鎌倉期武士の先祖観と南北朝内乱」(「鎌倉遺文研究」 2018/10)の2篇です。 日本史の専門的評価を下すことはでき…

太平記の構想

大森北義さんの論文「『太平記』巻十一の主題と第一部世界について」(「古典遺産」68号)を読みました。「『太平記』始発部の歴史叙述と合戦記-正中の変-」(「古典遺産」63号 2014/3)に続けて、太平記の構想、作品世界の組み立てを探っていく…

資金繰り

エアコンを取り替えました。あいにくエレベーターの点検と重なり、朝から作業するというので、久しぶりに目覚まし時計で起きました。幸い、天候もよかったので、午前中には済みました。支払いは2週間後。生活費2ヶ月分です。ヤオナイ(博多方言で、ちょっ…

大名邸での生産活動

小寺瑛広さんの「旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)における生産活動」(「國學院雑誌」5月号)というレポートを読みました。徳川昭武(1853-1910)は最後の水戸藩主で、その私邸の戸定邸は松戸市にあり、庭園は国指定名勝となって、作庭当時の姿に復…

真っ直ぐな目

時刻がまるで分からないような、暗く垂れ込めた1日でした。今日は沖縄慰霊の日。TV中継で見る摩文仁の式典会場では、もう蝉の鳴いている年もあったのに、今年は未だ梅雨の最中です。そして去年は、痩せこけながらも背筋を伸ばした、まさに思いはただひとつ…

こまめ水

そろそろ熱中症予防の「こまめに水分を摂り、適度に冷房を・・・」という決まり文句を聞かされる季節が近づいてきました。スポーツドリンクは、あまりに体液に似ていて好きになれないので、自家製の予防水を工夫しています。定番は皮ごとざく切りにしたレモ…

大名小学校

博多の中心部、大名町にかつて、大名小学校という小学校がありました。公立ですから、ワルガキ(博多弁では「わるそう」と言います)も、商家の子も職人の子もいました。およそ100年前-この小学校に1人の男の子が転校してきました。みんなの目を驚かせ…

地震見舞

17日の朝も18日の夜も、ゆっくり長く揺れる地震を感じ、遠いけど大きいな、と思いました。17日は茨城で、18日は新潟・山形がたいへんだったようです。1日置いて友人にお見舞いメールを出しました。山形の菊地仁さん(中古和歌文学)と、新潟の鈴木…

風の家

銀行へ固定資産税の支払いに行きました。最近どうも、目に見えない値上がりがあるようで、年金だけでは2ヶ月が賄えないことが多くなりました(金融庁は、自民党には謝っても国会で謝る必要はない、いや、謝ってはいけない、と思います。老後の可処分資産を…

神楽歌の秘曲

中本真人さんの「神楽歌の秘曲「宮人」をめぐって」(「中世文学」64号)を読みました。大会発表も聴いたのですが、こうしてまとめられると要点がよく分かります。 神楽歌「宮人」は、楽師の家である多(おおの)氏に伝わる秘曲でしたが、多資忠が堀河天皇…

庭の山椒の木

山椒の木の苗を貰う約束で、友人(中世英文学が専門)と呑みました。焼鳥屋に入り、2人とも日本酒好きなので、日高見・上喜元・伯楽天・田酒・黒龍・仙禽・・・店の奨めに従って燗にしたり冷やにしたりして、5時間以上お喋りしました。話題は縦横無尽に飛…

父の日

父の日にネクタイを贈る娘は多いのではないでしょうか。我が家では、誕生日と父の日にはネクタイを贈ることになっていました。父の日には夏物のタイを選ぶのですが、稼働率が低いので、扇子にすることもありました。 それゆえ、男性に会うとまずネクタイを見…

加齢臭

大失敗をしました-ロベリアがどんどん枯れていくので、ブルーサルビアをもう1株、買い足したのですが、葉はこすると芳香を放つのに、花は何と加齢臭に似た匂いを出すのです。1株だったら気にならなかったのですが、今日のようなしめじめと雨の降る日、蜜…

替え歌

植木朝子さんの「歌い替え・替え歌・連作・類型歌・継承歌-今様のヴァリアントをめぐって-」(「古代文学」56号 2017/3)を読みました。 芸能はゆれるのが当たり前、むしろ固定した時に芸能としては死ぬ、と考えていたのですが、なるほど歌謡の「…

鎌首

朝一番に青虫に遭ってしまいました。梔子(くちなし)につく小さな蛾の幼虫です。雀が見逃したらしい。葉に隠れてなかなか見つけにくいのですが、きれい好きらしく、お尻を振って糞を地上に撒き散らすので、見つかります。久しぶりに爽やかな好天、ムスカリ…

ついてない日

今年2匹目のゴキブリに遭ってしまいました。若い人に関してちょっと厄介な話にぶつかり、しょげていた夜です。父の郷里福岡ではこの虫をゴッカと呼び、夏の夜、突然現れたところを追いかけ回すには短くて呼びやすいのですが、東京ではゴキブリと呼ぶのに、…

2000万

金融庁の有識者会議、金融審議会の市場ワーキンググループが出した報告書が話題を呼んでいます。国会では、首相がずれた答弁をし、財務相は記者会見で、報告は政府の方針に合わないから受け取らない、と言う(諮問したんじゃないの?)。報告書をよく読めば…

雨の丸の内

梅雨入りしたばかりだというのに、梅雨明け直前のような土砂降りの雨。風も出て来た夕方、丸の内のレトロな会館で、2度目の会議がありました。審議材料は多かったのですが、議長の手綱捌きのおかげでどうやら時間内に終わることができました。 応募書類を書…

紳士靴

昨日今日、近世文学会が開かれ、これで今年上半期の国文関係の学会は一通り終わります。昨日、近世の懇親会場で鞄を取り違えられた本屋さんが、ツイッターで周章狼狽していました。近世の懇親会はかつては樽割りで始まるので有名、酒豪揃いが徹底的に呑む懇…

梅雨入り

関東は梅雨入りした、との発表がありました。昨日は雨に濡れそぼった雀が我が家の石榴や梔子の枝に潜り込み、暫く友を呼んでいました。梔子につく青虫を食べてくれるので大歓迎です。今朝は買い物に出ただけで汗が流れるほどの湿気でしたが、午後からは薄日…

運転免許

高齢者が運転する自動車事故の報道が目につきます。死傷事故は論外ですが、物損事故であっても、晩年に不祥事を引き起こすのは残念なことです。瞬発力や総合判断力が、知らず知らずに落ちているのに自分では気がつかない(気がつきたくない)のでしょうが、…

ガクアジサイ

先週、通りすがりの家で気前よくガクアジサイを分けて貰った時、じつは内心、紫陽花は水揚げが難しい、貰っても手がかかるだけかも、と思ったのでした。しかしせっかくの機会だからと、大ぶりの花のついた枝を5本、提げて帰り、とりあえずバケツの水に投げ…

丸の内の夕暮

丸の内のレトロな会館で会議がありました。今年は審議材料が少なかったので、会議は早めに終わりましたが、一服しながら様々な情報を交換しました。メンバーはいずれも人文系の大学教授・名誉教授ですが、専門以外にも詳しい分野があり、さらにそれ以外に一…

女学生の教養誌

『女学生とジェンダー 女性教養誌『むらさき』を鏡として』(今井久代・中野貴文・和田博文編 笠間書院)という本が出ました。450頁を超え、執筆者は近代文学研究者を中心に30名を超えています。1934年から戦時中の一時中断を経て現在も発行されて…

源平の人々に出会う旅 第29回「大津市・木曽の最期」

寿永3年(1184)1月20日、京都で東国軍との戦い(河原合戦)に敗れた義仲は、めのと子の今井兼平がいる勢多へ向かいます。巴や手塚光盛ら、わずかな従者も討死や離脱し、とうとう義仲・兼平主従二騎となってしまいます。 【今井四郎兼平の墓】 義仲は自害する…

献花

6年前に定年退職して、区の地域包括ケア推進委員会の高齢者枠に応募しました。2年間、地域福祉協議会にも出て、とてもいい勉強をしました。地域福祉というもの、行政サービスという仕組みはこういう風にできているのか、とまさに目から鱗でした。 その折、…

紫陽花の週末

学部の母校同窓会の「もより会」に出ました。地方支部のそのまた支部、母校のある文京区の支部が年1回やっている茶話会です。今年は同窓会館が「国際交流留学生プラザ」という新築の建物内に移ったので、観に行きました。隈研吾設計だそうで、軍艦の船腹に…