豊後便り・由布院篇

老後別府暮らしの友人から、湯布院温泉の高級旅館がよかった、とメールが来ました。ひなびた湯治場だった由布院は昭和30年、近隣の自治体と合併して温泉で町興しを図り、湯布院となりましたが、平成17年の市町村大合併で由布市になりました。いわゆるストリップ劇場や景品射撃の立ち並ぶ温泉街でなく、映画祭やコンサートで集客を目指す観光開発で有名です。従兄が元気だった頃、夏に一家を挙げて遊びに行くからとよく誘われたのですが、当時は仕事がめいっぱい、やっと行こうかな、と思った時に従兄が亡くなりました。盆地なので夏は蒸し暑いそうで、行くなら冬がいいのでしょうね。

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由布岳

【別府に来てから2週間過ぎたので、もうよかろうと(もちろん事前にPCR検査で陰性を確認済み)湯布院へ行ってきました。高級旅館と言われる「玉の湯」に一泊しました。

ところが前夜から雪が降り、バスが運行されるのかどうか心配してバス会社に問い合わせたところ、今のところは動いているけれど先のことはわからない、という返事。乗れたには乗れたのですが、別府から湯布院への峠越えでチェーンがタイヤに絡まって動けなくなり、救援の代替バスを待って、やっと着くことができました。1時間ほどバスの中で待機していたことになります。珍しい体験でした。それで帰路は久大本線日豊本線を乗り継いで帰ってきました。湯布院は若いカップルでそれなりに賑わっていました。

翌朝、晴れた空に雪の頂を見せる由布岳の景色を、駅前から写しました。あの山の中腹で、前日は立ち往生したわけです。】

九州は意外に雪が多いのです。バスによる雪の峠越えの怖さは、以前、このブログにも書きました。宿が取りにくい時のコツは、高級旅館の下の部屋を取ること。サービスは一種のシステムなので、下であっても基本的には快適です。逆は不可。