2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

信濃便り・梔子開花篇

我が家の梔子は、宇都宮大学に勤務していた頃、同僚から頂いた枝を挿し木して育てたものです。年々大きくなるので、枝を切り詰めるのですが、若葉が美しくて、そのままジョッキに挿して洗面台に置いておきます。2週間もすると発根するので、これまであちこ…

明月記断簡

5月の半ば、仕事仲間から1通のメールが来ました。テレビ東京の骨董鑑定番組に、明月記断簡が出陳されることを知ってるか、という内容です。番組予告では高額の評価がつくらしい、しかも所蔵者は故水原一氏の家族らしい、実見したことがあるか、と言う。水…

信濃便り・ワクチン完了篇

COVID19ワクチン接種が完了した長野の友人から、メールが来ました。1回目接種の後は注射痕の痛みを鎮痛剤で抑えた程度だったが、2回目の後は37度の熱が出て、辛かったそうです。名古屋在住の仕事仲間も、1回目から寝返りを打てないほど肩が痛み、2回目は38度…

今後のこと

週1回、家事代行を頼むエノキさんは40代、友人の多い人です。SNSでいろいろな業種の人とお喋りするらしい。その1人に大手企業の30代男性がいて、コロナでリモートワークが始まってから新入社員がどんどん辞めていき、40代の休職が増え、その対策会議…

説話文学会シンポ2021

説話文学会大会シンポジウム「戦争はいかに語られるか」を視聴しました。Zoomによるオンラインです。司会佐伯真一、講師は佐倉由泰・井上泰至、コメンテーターが鈴木彰・大津雄一という顔ぶれ。私も会員なのですが、文字資料は配付されませんでした。 佐倉さ…

ジン

父方が博多出身なので、銘茶は宇治の次が八女だと思っていました。日本酒も黒田藩の膝元ゆえ名産地だと思っていたのですが、若い頃、独り旅の車中で灘の蔵元の人と乗り合わせ、福岡へ増量用の酒を買い付けに行くのだと聞かされて、落胆しました。 昼休みにNH…

小さきものみなうつくし

我が家では梔子が咲き出しました。25年前、同僚から貰った枝を挿し木した八重の梔子です。切り詰めて1.5mくらい、鉢が窮屈なのは分かっていても、これ以上大きくすると私には管理できなくなるので、我慢させています。年々はらはらしながら見守ってい…

みるく世

6月23日は沖縄慰霊の日。旧日本軍による戦闘が実質的に終わった日を、沖縄県は慰霊の日としてきました。台風が近づいているせいか、雨が横なぐりに降っているらしい。例年なら平和の礎の前では家族連れが弁当を広げたり、三線を弾いたりしているのですが…

素声

鈴木孝庸さんの「平曲(しらこえ)ノートー規範と自由裁量とー」(「会報よつのを」10号 荻野検校顕彰会)を読みました。短いものですが、とても重要な論考です。 平曲(平家語り)は、決まった曲節(それぞれ名称がある)の組み合わせで構成されており、…

ワクチン・その4

区の集団ワクチン接種1回目に出かけました。高齢者枠です。予めHPで会場を確認しようとしたのですが、通知にある7号館にはA棟B棟があって、どちらだか分かりません。バスで行ったので早めに着きました。何も看板は出ていない。守衛に訊いて歩き出したので…

意欲

新聞の見出しに「首相五輪有観客に意欲」とあるのを見て、この人が意欲を燃やしたとてどうなるんだ、と思いました。政府のコロナ対策分科会有志の意見書に、ネット上では賛否両論、中には会長への口汚い誹謗中傷も多くて、この国の民度に愛想が尽きそうです…

川越便り・栽培指導篇

川越の友人から、この春最後の薔薇です、とのメールが来ました。 アンネの薔薇 【このバラは、日本ではよく栽培されていますが、ベルギーの育種家が、アンネの父オットー・フランクに送ったものが、オットーから日本に贈られ、その後、日本からドイツに贈ら…

フレイル

最近、フレイルにならないために、とかフレイル予防、という表現をよく見かけます。おや、と思ったのは、以前聞いた使用法とは意味がややずれてきた気がするからです。もともとfrailtyという語を縮約した和製の造語です(虚弱と訳されることが多いようですが…

信濃便り・ラベンダー篇

長野の友人から、季節の花便りが来ました。コロナ籠もりを利用して、母校のオンライン市民講座のメニューを調べ、フーコーの授業を申し込むとのこと。気になりながら腰を据えて学ぶ機会のなかったものに取り組むには、絶好のチャンスかもしれません。 南天の…

政治家の握手

「週刊文春」6月17日号を買って読みました。お目当てはJOC経理部長、コロナ感染対策分科会、汚染輸入野菜等々の記事だったのですが、意外な収穫があったので書いてみます。一つは土屋賢二のコラム「ツチヤの土車」。「従順のすすめ」と題して、尽くすこと…

コロナな日々 16th stage

梅雨入り宣言は出ましたが、終日雨、との予報は外れました。午前中、固定資産税と区民税の納入に出かけました。年金はじりじり下がり、健康保険料・介護保険料は容赦なく上がり、固定資産税も何故か上がりました。とりあえず税は払い込みましたが、残高が2…

源平盛衰記全釈16

早川厚一さんほか6名による共同研究の成果「『源平盛衰記』16-巻5-3)」(「名古屋学院大学論集」人文・自然科学篇 57:2)を読みました。国語学・中国文学・歴史学をも総合して、源平盛衰記に注釈をつける試み、16年経ってようやく巻5が終わっ…

ワクチン・その3

同年代の仲間の間では、ワクチンどうした?というのが季節の挨拶代わりになっています。世田谷、名古屋、川越の友人はすでに1回目の接種を済ませたらしい。我が区は集団接種会場のみなので、大病院の方が感染対策が出来ているだろうと考えて6月末に予約し…

川越便り・与えられた地篇

川越の友人の庭は、いま薔薇の花盛りだそうで、写真が来ました。 シャトー・ドゥ・シベルニー 【レモンイエローの小輪です。デルバールが創ったバラで、とてもよい香りがします。やや蔓性の気味があり、たくさん花を付けるので、オベリスクに絡ませようかと…

懐旧談

1964年10月24日の夕方、私は五輪閉会式の国立競技場にいました。大学2年でした。東洋の魔女、裸足のアベベ、ヘーシンク・・・57年前の懐旧談を国会討論で語られても、若い世代には伝説でしかなく、老世代にとっても違和感しかありません。 1956年に「もはや…

戦国時代

本ブログには広告がついてきますが、珍しく國學院大學の広告がついたのでクリックしてみると、「國學院大學メディア」という教員によるコラムを並べたサイトに到達、中でも矢部健太郎さんの3回連続「ゼロから学んでおきたい「戦国時代」」の頁(2020/05)が…

薄暑

暑くなってきました。コリウスの苗を買い揃えました。今年は3月が暖かかったので、春の花の終わりが早い。ムスカリを掘り上げた後の平鉢に、去年採種しておいた鑑賞用唐辛子の種を播き、芽が出ました。目下の楽しみは梔子の蕾とこの唐辛子です。しかし昨年…

コロナな日々 15th stage

昨日は梅を漬けました。梅を洗って乾かし、蔕を取って瓶に詰め、砂糖を足すだけの梅ジュース作りです。空瓶再利用の目的も兼ねていて、今年はジャム瓶8個に南高梅2kg、砂糖は目分量で梅の約半分。瓶が小さいので小梅の方がいいのですが、なかなか、ちょ…

川越便り・薔薇の名前篇

川越の友人から、ちょっと珍しい品種の薔薇を、とのメールが来ました。 田毎の月 【「田毎の月」は日本人が作出したバラです。花びらの枚数は少なく、一重に近いですが、それぞれの枝先に純粋に黄色の花が開くと、本当に小さな田に一つずつ月が映じているよ…

コッペリア

日本のバレエ界草分けともいうべき松山樹子追悼記事を読んで、バレエが我が国にもたらされてからおよそ110年、とあったので、えっ、と思いました。私が小学生の頃(70年前です)、いい家のお嬢さんは、ピアノかバレエを習っている(そういう子は、何故…

源平の人々に出会う旅 第53回「足利・足利氏」

源平合戦には諸国の源氏が参加しましたが、その一つが足利氏です。足利氏の祖は八幡太郎義家の子義国で、その子に義康や新田氏の祖となる義重がいます。 【足利氏宅跡(鑁阿寺)】 義康の子義兼は栃木県足利市を本拠地とし、現在の鑁阿寺に居館があったとさ…

五輪四十九日前

ここまで来たら引き返せない、という雰囲気には警戒しなければなりません。中止は開催地側からは言い出せない、という契約がそもそもおかしいわけですが、誘致の際に前面に出ていた弊国の首相に、IOCと交渉する権限さえないとは考えられないことです。 ずっ…

女性歌手の軍歌

数日前、夕食後にBS-TVの懐メロ番組をぼんやり視聴、渡辺はま子と菊池章子の戦中戦後の活動を知り、あまりに自分が無知だったことを恥じました。戦中戦後の女性歌手の歌はやたらにキーが高く、受動的な女性像の歌ばかりだと思っていました。しかし「星の流れ…

川越便り・升麻篇

川越の友人から、山野草の花便りが来ました。 泡盛升麻 【ショウマの名を持つ野草はたくさんありますが、泡盛升麻がたぶん一番小さいと思います。丈はせいぜい20cmくらいで、鉢植えを地に移したものです。】 アスチルベ 【もう1枚、今盛りになりつつあ…

仁風閣

人気の聖地巡礼の一つに、鳥取の仁風閣が入っていることを新聞紙上で知って意外でした。2011年に撮影された映画「るろうに剣心」の舞台に使われた由。原作は漫画、TVアニメもあったそうですが、何年か前に映画がTV放映され、流行作品だとは知っていたので視…