丸の内で3人

今日は長野の友人と、丸の内で忘年会。朝からそわそわして出かけました。エノキさんから教えられたキッテの新作京料理店を予約しておき、エントランスで待ち合わせしました。巨大なクリスマスツリーが立ち、LEDの豆電球が鏤められています。

KITTEのクリスマスツリー

1時間に3回、色とりどりのライトが当てられ、華やぎます。何やらたどたどしく、「きらきら星」のメロディが木琴で奏でられる。何だろうと思ったら、ツリーの足元に大きな木琴が仕掛けてあって、木の玉を転がすと鳴るようになっているのでした。アルバイト学生らしき男性が1人、つきっきりで、玉を拾っては観客に渡しています。

オーロラの下で

丸の内は若い客が多い。殊に、ベビーカーを押した若いママが多かったのは意外で、今どきは子供が生まれても丸の内へ遊びに行けるんだ、と衝撃を受けました。5階の店には「本日予約客のみ」の札が出ていて、開店時間きっかりまでは店の外で待たされました。東京駅の夜景が見渡せる席に案内され、まずは互いに手土産を交換しました。私が貰ったのは、友人の妹さん手製の野沢菜漬2種。贈ったのは扇屋の干菓子と、タツノコの絵葉書。かつてはここにもう1人、私の従妹がいました。盆暮に3人で呑むことにしていたのですが、癌が見つかって4ヶ月で亡くなりました(彼女が呉れたスカーフを首に巻いて、今夜は一緒に呑むことにしたのです)。

丸の内の一皿

料理の品数はあまり多くありませんが、私たちは十分楽しみましたーマッシュルームのサラダ、干柿の胡桃和え、広島の牡蛎、海老芋と合鴨味噌、蛸と茄子の有馬煮。

料理と酒に満足し、高層ビル街の夜景を見ながら、よもやまの話をしました。お互い、私的空間に閉じ込められがちの毎日に風穴を開けた気になって、丸の内を離れました。私は帰宅後早速、浅漬の野沢菜を肴に、仏壇の前で呑み足しました。

[追記]ベビーカーを押していたのは、近辺の大手企業で働くママだったようです。企業内託児所や、千代田区が後押しする託児所もあるとのこと。世界は1歩ずつ変えられる。