アスリート

TVをつけたら、今日は全国高校生駅伝の日だったのでした。午前の女子の部が終わって、外国人留学生らしい選手がヒーローインタビューに応じているところ。駅伝は移りゆく沿道風景を見るのも楽しみ方の一つです。正月の箱根と歳末の京都は、競技なしでも視る価値があります。書類作りをしながら午後の男子の部を視ました。

年によっては粉雪が舞うこともありますが、今日は好天、京都の街の東半分を、47都道府県代表の少年たちが疾走する2時間半です。以前は自分が勤めた土地の高校を応援しましたが、この頃は教え子が勤める高校を応援する気になります。所謂スポーツ校、アスリート養成で有名になったところは、どうも応援する気になれません(何も私ごときスポーツ音痴が応援しなくたって)。つまり10位後半から30位半ばまで、中継所ごとに目を凝らしていなければならず、書類作りははかどりませんでした。

京都へは1年間通ったこともあったので、沿道風景を見たかったのですが、カメラはひたすら選手のみを映しました。不安そうなスタートライン、必死で前を行く走者に食らいつく子、中継所でチームの走者が見えた途端に笑顔で励ます子(既に発った他校の選手を振り返って確かめる時と、やって来る仲間を見る時とでは、ぱっと表情が変わる)、順位や区間タイムに関わりなく、全くペースを変えずに走り続ける子・・・どうしてこんなに真剣に視てしまうのだろう。しかし駅伝のドラマは勝者が決まった後にあります。限界ぎりぎりの表情で完走する島根の子を、受信機の前で応援しました。

夜はフィギュアスケートの日本選手権女子の部の実況。坂本花織の演技は飛び抜けていました。思わず涙ぐんでしまいました。男女とか個別の氏名とかを超えて、アスリートの見事な身体が大胆に難題を突破していく数分間。圧倒されたのです、我ながら不覚にも。