信濃便り・庭前篇

長野の友人から、庭先の夏の花が咲き始めた、と写メールが来ました。

千日紅

百日紅は樹木のサルスベリで、草花の方が何故か千日紅です。百日紅は文字通り花期が長い(3ヶ月)という意味ですが、千日紅は花に見えるのは実は苞の集まり、花が枯れない(そのままドライフラワーになる)ために命名されたようです。調べたら南米原産、ヒユ科なんですね。白や桃色もありますが、濃い色のものをコキアと混ぜ植えにし、派手なコリウスと一緒に並べると、夏の華やかさと涼しさが同時に演出できるので、我が家は今年もそうする予定でしたが、この色の千日紅を買いそびれてしまいました。

花魁草

子供の頃、庭の花壇の一角に植え込まれていた花です。手鞠のように花が集まって咲くので人目を惹きます。欧米ではよく植えられるそうで、最近は品種改良が進み、紫など色も豊富になったようですが、私は朝露に濡れた白の花魁草が好きでした。調べると芝桜の仲間、日本ではもともと草夾竹桃と呼ばれていた(一重の夾竹桃の花に似ているから)そうで、園芸の方で花魁の髪飾りに見立てて命名したらしい。フロックスという名の方が知られているかもしれません。

我が家でもコリウスやパプリカが、天を向いてぐんぐん伸び、枝も張り始めました。夏本番だぞ、と言っているようです。プランターの隅に、松葉牡丹の芽を見つけました。たった1本、こぼれ種です。松葉牡丹を植えた夏はもう何年前、かれこれ7,8年は経っているでしょうか。どこかの土の下に埋もれていたのが、偶々地表に近いところへ運ばれたのでしょう。花が咲くかどうか、何色か、楽しみに見守っています。

スパティフォラムに3本目の蕾が出ました。本来5~6月頃の花ですが、今年は3月、5月にも咲きました。もう1鉢あったのを知人に上げたら、その年は我が家では咲かず、あちらは3輪咲いたとかで、いいか今年はきっと3回咲けよ、と命じておいたのです。