川越便り・升麻篇

川越の友人から、山野草の花便りが来ました。

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泡盛升麻

【ショウマの名を持つ野草はたくさんありますが、泡盛升麻がたぶん一番小さいと思います。丈はせいぜい20cmくらいで、鉢植えを地に移したものです。】

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アスチルベ

【もう1枚、今盛りになりつつあるアスチルベの写真を。山野草のチダケサシから改良されたと言われる園芸植物ですが、毎年庭の一隅で満開の姿を見せてくれます。】

アスチルベとショウマは同じ仲間。和名のチダケサシとは、乳茸というきのこを採ったら、この草の茎に刺して持ち帰るからだという。私は乳茸を食べたことがありませんが、大変美味な茸だそうです。イチゴツナギという名を持つ禾本科の草の仲間がありますが(我々におなじみなのは、中でも小さな草丈のスズメノカタビラです。路傍によくはびこります)、こちらは野苺を摘んで茎に刺して持ち帰る、という意味。茸用の方が勁く、苺用の方が細いのが尤もらしい。

私はこの花も葉も好きで、切り花をよく買ったのですが、水揚げが難しく、決まって失敗するので、最近は諦めて買いません。

近所に山野草趣味らしい家があり、今は色とりどりの斑入りの葉を持つドクダミや純白のシモツケ、ピンクのカワラナデシコが玄関前に出してあります。以前は藤袴の茂ったプランターが出してあって、夜遅く疲れて帰って来る時、通り過ぎるとさあっと葉の芳香が立ち、慰められました。当時よく手入れをしていた老婦人は車椅子になり、今はお嫁さんが代わって世話をしています。小豆色の小菊の枝を貰って挿し木したお返しに、我が家からは発根した梔子の小枝を差し上げたりもしました。山野草マニアの友人のおかげで、園芸の世界にも特殊なジャンルがあることを知り、理解が広がりました。