信濃便り・梔子開花篇

我が家の梔子は、宇都宮大学に勤務していた頃、同僚から頂いた枝を挿し木して育てたものです。年々大きくなるので、枝を切り詰めるのですが、若葉が美しくて、そのままジョッキに挿して洗面台に置いておきます。2週間もすると発根するので、これまであちこちに分けました。知人の新築祝いや従姉の転居祝いにも、長野の友人にも。

長野から、咲きました、というメールが来ました。

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松代で咲いた梔子

【分けて頂いた梔子ですが、3つある蕾のうち、1つだけ咲きました。蕾は初めのうちは濃い緑色でしたが、徐々に「美白」され、最後は花びらの縁にうっすりと薄緑色が残るだけになり、そこから一気に開花となりました。小雨が降っていたので、首が垂れてしまうのではないかと心配し、その後雨が激しくなったため,妹が切り、花瓶に活けました。】

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梔子の切り花

 

我が家でも切り花を仏壇、鏡台、寝室などに置いています。殊に夜、甘い芳香が漂って、癒やされます。花が萎れて黄色くなったら摘み取って、もう1日、小盆に載せて書庫の一隅に置き、残り香を楽しみます。

【夜になって、象山の麓を流れる川に蛍を見に出かけました。びっくりするほどたくさんの蛍が川の上を舞っていました。一昨日夜、地元テレビ局のニュースで、蛍が乱舞した軌跡の静止画像が放映されたのですが、そのせいか、昨夜は三脚を立てて撮影中のカメラマンが2人もいました。こちらの声掛けにも一切応じず、真剣そのもの。足早にその場を通り過ぎました。】

子供の頃は湘南でも蛍が見られる場所がありましたが、今は学校のビオトープで育てたりもするようです。蛍の飛ぶ故郷があるというのは、最高の特権かもしれません。