ワクチン・その3

同年代の仲間の間では、ワクチンどうした?というのが季節の挨拶代わりになっています。世田谷、名古屋、川越の友人はすでに1回目の接種を済ませたらしい。我が区は集団接種会場のみなので、大病院の方が感染対策が出来ているだろうと考えて6月末に予約したのですが、2回目の接種は改めて予約しなければならず、さきの見通しが立ちません。

職域接種が始まったと聞いて、やっとここまで来たか、と思いました。本来、五輪2週間前までに6割接種が完了していなければならなかったのではないでしょうか。対策がすべて、半年ずつ遅れている。私は、大手町に大規模接種会場を設けるというニュースを視た時、てっきり都心への通勤者に片っ端から接種するのだと思いました。高齢者が用もない都心の大規模会場へ出かけるのは、合理的でない。いずれ全国民に接種するのですから、優先順位に一々目くじらを立てる必要はないが、介護士福祉施設職員にも配慮はされているのでしょうね。

当初のPCR検査を渋ったこと、初期段階で、若者は罹っても大丈夫だと宣伝したこと、ワクチンの手配が遅れたこと、対策が不十分なままGoToキャンペーンを打ち上げて、いわば矛盾するダブルメッセージを発信したこと、そして極めつけが五輪開催ー後年、歴史的検証が行われる際には、これらの項目は落としてはならないでしょう。

行きつけの美容院の親父は、余計なものは体に入れない主義、骨折しても湿布さえ貼らずに治したそうで、女房がワクチン接種しろとうるさい、とこぼします。私も手術で入院した時、鎮痛剤を勧められる度に、中世の武士はそんなものなしに治癒したんだ、と思って断りました。その話をしようかと思いましたが、鎮西八郎為朝から説明するのが億劫で、やめました。