薄暑

暑くなってきました。コリウスの苗を買い揃えました。今年は3月が暖かかったので、春の花の終わりが早い。ムスカリを掘り上げた後の平鉢に、去年採種しておいた鑑賞用唐辛子の種を播き、芽が出ました。目下の楽しみは梔子の蕾とこの唐辛子です。しかし昨年播種したミニ鶏頭は、40本以上の芽が出て咲いたのは2本。春に自然発芽したコキアは3,40本の芽の中、育ったのは僅か1本。果たして何本ものになるか。夏の間、照り返しを防いでくれ、晩秋の花のない季節を彩ってくれることを期待しているのですが。

マンションの敷地内に実った楊梅(やまもも)を貰いました。完熟すると黒くなり、酸味が消えるのですが、その前に鳥に食われたり雨で落ちたりして、樹下が汚れます。未熟の実が多かったので、砂糖水で煮ました。薄紅色の煮汁を冷やして飲むと、適度の酸味に微かな野性味があり、思わず、美味しい!と声が出ました。薄暑の疲れがとれます。

午後は播磨坂のスーパーまで出かけました。都バスには冷房が入っていました。街路樹は青葉が濃くなり、様々な種類の紫陽花が根元を彩っています。キッシュやトレビス、チコリ、クレソン、それに浜名湖産の生海苔を買って帰りました。

硝子の食器を出し、楊梅の 熟した実を4,5粒盛って冷やしました(甘酸っぱい果実は酒に合う)。厚手の大小対のウィスキーグラスを並べ、小さい方に生海苔を入れ、柚子と醤油を垂らしました。本来は小にウィスキーを、大に氷水を入れて呑むのでしょうが、我が家では、小の方に季節の肴(練り梅とか、蓴菜とか、わさび漬とか)をちょっと入れ、大の方で冷酒を呑むことにしています。一日の仕事に片をつけた後、小盆に載せて目でも心でも、そして舌でも楽しみます。口惜しいのは、最近は毎晩やると蕁麻疹が出るようになったことー自分の実力が落ちたのだから仕方がない、か。