チャプレン

昨日突然、郵便局員が1通の海外郵便を持って訪ねてきました。住所はここだが宛名が書いてない、もし心当たりがなければ封を切らずに返送してくれ、というのです。差出人名はYuri Yamamoto、USAからですが住所には消印が被さっていて読めません。ふと2,3年前に、やはり突然来た手紙を思い出しました(その時は宛名があった)。初めて見る名前と何故かスキンヘッドの写真―文面は親族の1人として書いている。暫く眺めて、これは母方の一族の顔立ちだと判断、従姉に問い合わせたところ、亡母の姉の孫娘と判明し、手紙を出した記憶があります。

うちだと思う、と受け取り、開封したところ宛名がありました。お地蔵さんと紅葉を描いた和風のカードに記されています。最近、自分のルーツに興味を持つようになったので、父親の実家のことを知りたい、という内容。黒人のための神学校を出てキリスト教牧師の資格を取り、チャプレンになったが、信仰や人生の悩みには育った環境、歴史、家族が深く影響するので、自分の家族や祖先、日本文化や移民、戦争などについても調べたり読んだりするようになった、メールをくれという。彼女のHPやブログもあるらしい。

もう母の実家で育った従姉は1人しかいません。電話を掛けて事情を話しました。確か理系の学部を出て、結婚し子供が6人いるはずという。本家の嫁さんにも電話して説明し、その2人へ問い合わせるよう、USAへメールを送りました。

母の実家は九段にあった、日本で一番古い造花問屋でした。木造3階建てだった店は、松岡譲の小説にも出てくるそうです。アートフラワーの飯田深雪にも、白絹の染め方から手ほどきしたと伯母(母の兄の嫁)は言っていました。母は次女で、姉と同じく結核で若くして亡くなりました。何かと大胆な、屡々驚かされる一族です。