大冒険旅行

およそ2年ぶりに大学図書館へ出かけました。先週、美容院で東大構内へは出入り自由になったと聞き、渋谷もやっと、在学生以外も入れるようになったことをHPで確認しました。溜め込んだ調べ物のカードを整理し、付注シートを睨みながらどういう順番で作業をこなすか考えるうちに、若者第一の街渋谷へ、今や無事に往復できるだろうか、と不安になってきました。ともかく1日目は下見、行って来るだけと考えよう、と決心しました。

その次に不安になったのは、あまりによぼよぼした姿は大学にはそぐわないだろう、ということでした。講義棟や校庭は歩かなくても、若さがむせ返る人の渦の中に、1人だけテンポの異なる人間がいるのはどんなもんか、という気もしたのです。

雲1つない晴天。学生時代から、図書館へ行く日はできるだけ沢山の作業をこなして来ようと、戦闘態勢で出かけるのですが、今日は怪我をせず戻って来ることを目指して出発しました。銀座線にエスカレーターができたので地下鉄の乗降は楽になり、人出はさほど多くはありません。定年後9年も経っているので、よその人のような顔で入ったのですが、職員はマスク越しでも顔を覚えているらしい。

今まであまり見てこなかった資料が必要なのと、図書館内の配置をもう忘れているため能率が上がりません。近眼鏡ではラベルが読めず、裸眼では書架の掲示が読めない。手荷物を手放すなという貼紙があるので、杖とポーチとカードを持ってうろうろ。そのうち入館証の行方が知れなくなり、てっきり紛失したと思ってカウンターに相談したら、もう1度探してみてはと言われ、落とさないよう用心してカード入れに挟んでおいたことを思い出しました。やれやれ。やっぱり老いたと認めるしかないようです。

以前は地下街で惣菜を買って帰ったのですが、今日は直行直帰。大冒険旅行でした。