コロナの街・part2

いつも夕方出かけていた買い物を、時間を変えて行ってみています(付き添いでやってきた男たちが通路を塞いでごった返す中では、買い物がしにくい)。街を歩きながら、何故こんなに寂しい気持ちになるのだろうと考えたら、店に入れないからだと気がつきました。喫茶店も呑み屋も、毎日入るわけではないが、その気になればちょっと入って一休みできる、彩り豊かな一皿を注文できる、と思いながら通り過ぎるのが、街を歩く時の楽しさだったのです。

人を避け、会話も遠慮しなければいけない、そんな街は歩くのが苦痛です。はやくこの危機が収束してくれますようにーしかしその時には、今までと全く同じ街には戻らないだろうという予感もします。21世紀になってから何度も社会的危機はありましたが、非正規雇用が多くなったこと、労組が弱体化したこと、政府が病床を減らし社会福祉を切り詰めようとしていたこと、つまり社会の安全網が脆弱になりつつあるところへ来た試練を、どれだけ乗り越えられるか。日銭で暮らしている人も少なくはないでしょう。

オンラインシステムやマスコミ以外のメディアの普及は、うまく使えれば従来よりも有利な武器になるでしょう。現に、大学・高校の授業をオンラインで実施するためのノウハウの交換が盛んです(但し、非対面授業はあくまで代替手段だ、という認識が大事)。同時に世論操作や誤解による沸騰も起きやすい。情報を複数の角度から吟味することが必要です。NHK以外に、民放の夜のニュース番組を視聴すると、異なる視点が得られます。日本の緊急事態宣言と、いわゆる都市封鎖とがどう違うかについては、加藤亨延というジャーナリストのベルリン、ベルギー、スペイン、フィリピンなどのインタビュー記事が参考になります(excite.co.jp)。「東洋経済」など経済専門誌の記事も新鮮です。