こまめ水

そろそろ熱中症予防の「こまめに水分を摂り、適度に冷房を・・・」という決まり文句を聞かされる季節が近づいてきました。スポーツドリンクは、あまりに体液に似ていて好きになれないので、自家製の予防水を工夫しています。定番は皮ごとざく切りにしたレモンと水と塩、それにちょっぴり砂糖、というレモン水ですが、我が家の愛用品は、レモンの代わりに塩漬の桜花を使ったもの。見た目も風情があります。

今年は、商品入れ替え時期に買い損ねて、桜花漬は小瓶1個しか買えず、小梅シロップを作る機会も逃してしまいました。広島産のレモンを頂いたので、まずは定番を1瓶作りました。次に、採れたての楊梅の実で、砂糖だけと、レモンと砂糖で煮たものと、2種類のシロップを作ってみました。結果は、砂糖だけの方がいい。楊梅本来の野山の香りが残り、素朴な郷愁を誘います。梅雨時のだるい疲れには、やや酸味の利いた、薄甘く、冷えた飲み物がぴったりで、色も綺麗です。砂糖は少なめにするのがコツ。楊梅150gに砂糖は30g、水は500ccくらいでしょうか。実も食べられます。酸っぱさがアクセントになって、しゃっきりします。

小瓶に分けて、体力を使う仕事の女性たちに届け、喜ばれました。終日揚げ物をしている肉屋の女将からはお返しに、生姜をどっさり貰ったので、刻んでレモンの皮と砂糖で煮たシロップ、すこし薄めて塩を入れたもの、2種類を作ってみました。冷やして味見したら、辛い!生姜のきつさに飛び上がりそうになりました。常備用の味に落ち着くまでには、何度も試行錯誤が必要そうです。

熱中症予防水という呼称では無粋なので、勝手に「こまめ水」と名づけることにしました。檸檬こまめ、桜こまめ、楊梅こまめ、生姜こまめ。