他己紹介

教え子の結婚披露宴に出ました。場所は新宿のホテルの44階。私の定年前後の、ゼミ生同士の結婚です。2人とも中高の教員なので、新婚旅行は来春だとか。入場の際は花嫁は素敵な笑顔をふりまいていましたが、花婿はがちがちに固まっていました。

結婚式に出るのは久しぶりなので,今どきの演出に驚くことが多い。まず両人から出席者への挨拶があって、始まりました。そして従来なら仲人が読み上げる両人の経歴紹介は、なんと当人たちが他己紹介。しかしやってみると、これもいいなあと納得しました。4年の交際期間のおかげで、もうすっかり息が合っています。アトラクションには、新郎が弾くピアノを伴奏に、新婦とその友人たちが「見上げてごらん夜の星を」を合唱したのですが、新郎の演奏はめためた。新婦は笑いそうになりながら歌っていて、これもまたいいなあと思いました。

新婦側の来賓挨拶で、新郎に向かって、男は弱いものだから・・・と呼びかけられ、時代の変遷を感じました。つまり、強そうにつっぱらなくていい、と言われたわけで、間接的に新婦へのエールになっている。「3つの袋」だの子孫繁栄だのという挨拶は、もう出ませんでした。最後に花嫁の父と花婿が握手し、花嫁から母に宛てた感謝の手紙が、司会者によって読み上げられました。普通は当人が読むのでしょうが、プロが読むとまた特段の味があって、これも納得。

猛暑の街を往復してぐったり疲れましたが、何だか末の子を旅立たせた母親のような気分になって、帰宅しました。