池袋のユザワヤにボタンを買いに出かけました。スーツの前ボタンがなくなっているのに気づき、金属の飾りボタンなので代用品がなく、ユザワヤで探すことにしたのです。駅前からはちょっと見えにくいビルの3階にあるので、ブロックの3辺を回ったりしてたどり着きました。
入り口には色とりどりの毛糸の玉が積まれ、女性たちがあれこれ品定めしています。バレンタインも近いことだし・・・思い出したのはその昔、デート中に店頭のマフラーを見ては、手編みのマフラーを贈ってくれた彼女の話をしたがった(卑怯な挑発ですよね)男のこと。馬鹿馬鹿しいので、寒いの?じゃ貸してあげよっか?と私の巻いていたマフラーに手をかけて防戦しました(勿論、その男とはすぐ別れました)。
ボタンはすぐ見つかり、ついでに安売りのソックスを買って、デパ地下へ下りました。ハートマークを掲げたチョコレート売り場を抜けて、惣菜の売り場へ入ると、眩しいほど色つやのよい料理が山盛りになっています。奥へ行くほど豪華な(値段も高い)、美味しそうな品が誘惑的に輝いている。盆花を採りに行って山姥の小屋におびき寄せられた小僧の話を連想しました。最近枯れてきて、食欲も減少したなあと思っていましたが、こんなに贅沢な品揃えを見せられると、もりもり食欲が湧いてきます。
鰤と根菜の照り煮、茄子と長芋のマリネ、鰯のエスカベーシュ、アボガドサラダ、と一通り揃ったところで、雲丹とアスパラガスのムースを見つけ、衝動買いしました。世は新型ウィルス蔓延で大騒ぎですが、現役世代はじっと閉じ籠もってはいられない。もはや国内でも、ウィルスに触れずに暮らすことは幻想に過ぎません。美味しい物を食べて、談笑して、免疫力を高めて切り抜けるしかないでしょう。