常山邸

長野の友人から、突然、大型封筒で手紙がきました。何だろうと開けてみると、雑誌『中央公論』3月号の「まちと共に生きる―美しい城下町を訪ねて③真田十万石の歴史遺産を守る」という頁のカラーコピーが同封されていました。幕末の松代藩士であり儒学者だった山寺常山の邸宅を、子孫の方(日本画家堀文子さんもその1人)が市に寄贈し、その保存・管理活動を妹さん夫婦が続けているのだそうで、友人も妹さん夫婦も定年後、故郷へUターンしたのです。以下、手紙の一部を引用します。

[2月とは思えない暖かさが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。昨年は水害に見舞われた長野市ですが、荒れた畑の整備、林檎の木の剪定や長芋の作付けなど、春先の農作業に忙しい様子を見かけるようになりました。

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雪の常山邸

さて、前触れもなく大きな封筒が届き、何事かとお思いでしょう。実は『中央公論』3月号に長野市松代町に関する記事が掲載されたので、ご覧頂きたいと思い、勝手にお送りしました。連載第1回は川越、第2回は金沢だったそうで、松代には歴史遺産を守る各種団体が多数ありますが、観光協会の推薦で山寺常山邸協力会への取材が決まりました。15年前から無料休憩所として一般公開され、今は展覧会、講演会、コンサートなど地域の交流の場としても利用されています。協力会発足以来、妹夫婦がずっと関わってきたので、姉ばかですがお読み頂ければありがたく存じます。

末筆ながら、長野にお出かけの際は、ぜひ松代の常山邸へお越し下さいますようお待ち申し上げます。]

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邸内の丸窓から見る庭園

私が訪ねた時、この窓の前に腹這いになって、宿題を解いていた子がいました。その気持ちは分かりますよね。大人でも羨ましい・・・