過ぎたるは

この夏は足の湿疹に苦しめられました。現役時代は酷かった水虫がようやく退き(靴を履かなくなったので)、6月には皮膚科で、あの薬は効いたね、という話をして帰ってきたのですが、高温多湿のこととて油断は禁物と、せっせと薬を塗り続けました。すると7月頃から足の甲、足首、脛へと痒みが拡がり、夜も眠れないほどになり、蕁麻疹も出るようになりました。菌が拡がってはいけないと残り湯の入浴をやめ、寝茣蓙を消毒し・・・と気を揉んで、飲酒も慎んだのですが治りません。塗り薬が切れそうになり、やむなく一里塚の近くの皮膚科を受診することにしました。

従妹がやっているクリニックなのですが、1日4時間しか開けないので、予約が取れません。しかも予約は10分刻み。我が家からは乗り物を乗り継いで1時間以上かかり、猛暑のさなか、受診は命賭けです。9月も2週目になれば、と予約したのですが、本日の気温は34度。辿り着いた結果はー薬が合わなくなったのだ、とのこと。水虫は完治していて菌はいない、と言われて脱力しました。体質が突然変わって、薬が合わなくなることはよくあるという。病名を訊いたら、皮膚炎と言われ、それは現象名じゃないか、と思いましたが、医師の診断結果は絶対。とにかく伝染はしないと聞いただけでも安心しました。こするな、掻くな、との注意と共に、別の塗り薬を貰って帰りました。

帰り道、路傍で立派なカヤツリグサを見つけて、2株抜いて持ち帰り、首の長い硝子瓶に活けました。白い壁に映るシルエットが、浴衣の模様のようです。手箱の蒔絵にしてもいいかも。禾本科の草形は面白い。中でもカヤツリグサは子供の頃から大好きで、寝たきりの幼少期、よくせがんで採ってきて貰いました。線香花火のようだからです。

蕁麻疹の原因は酒ではないと分かったので、今夜は久しぶりに料理をして、吞むぞ。