川越便り・羽根布団篇

暫く別府で悠々老後を満喫していた友人が、川越に戻って庭の手入れをしている、というメールを送ってきました。早春を告げる、可憐な草花を植えた庭なのに、眺める主が留守で荒れていくのは想像するだけで寂しい、と言ってやったら、むっとしたようで、ちゃんと草取りをしている、と書いてありました。花は自らの種の保存のために咲くのでしょうが、やはり見てくれる者がいなくては可哀想。

葡萄ムスカリと牡丹の芽生え

赫く見えているのは牡丹の芽生えだそうです。我が家では、今年はムスカリは不作。例年なら20株は咲くのに、今年は6、7株しか咲きませんでした。去年、球根を掘り上げるのが早すぎたようです。遅いと梅雨にかかって十分乾燥させられず、貯蔵している間に全部腐らせたことがあって、懲りたのです。今年は掘り上げに配慮しなくっちゃ。

ニゲラの芽

彼の花壇にはいま、ラナンキュラスやノースポール、アネモネなど春色の花が咲き誇っているらしい。ニゲラも育っている、とのこと。去年、彼から送られた川原撫子やニゲラの種子を我が家でも播いておいたのですが、ニゲラは冬の間に発芽したもののひょろひょろで、茎が太くなるのを待っています。人参の葉に似ていて、「おまえうまそうだな」と言いたくなるようなみずみずしさです。我が家ではいまビオラが爆発するように咲き乱れ、菊の芽がぐんぐん伸び、素馨花の紅色の蕾が目立ってきました。

ブログに未だに「重い冬の掛布団」を使っているとあるのを見て、ああ昭和の人だなあ、と思ったとメールにあり、今どきは冬でも軽い羽根布団を重ねて使えば快適、と言ってきたので、心中、オトコは能天気だなあと思いました。今どき都内では、布団を処分するのはたいへんなんだ(粗大ゴミの申し込みから始まって・・・)、使える物は使えなくなるまで使うのがたしなみ。