信濃便り・酔芙蓉篇

長野の友人から、遠目で薔薇かと思ったら見事な酔芙蓉の株だった、と写メールが送られてきました。

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酔芙蓉

なるほど見事な株です。我が家の近くの児童館にもありますが、1年のうちに大きく枝を張るので刈り込み過ぎたらしく、今年はあまり花をつけませんでした。白い大輪ですが一日花で、朝は純白、次第に紅が差し、夕方萎む頃には紅くなります。それゆえ酔いが回る様に喩えて、酔芙蓉というのらしい。

山国は朝霧が立つのか、背景が霞んでいます。白い土壁の家々が並んでいるのは、さすが信濃ですね。

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朝の酔芙蓉

小さい頃、運動会や学芸会にはよく、ティッシュペーパーを束ねて花飾りを作りましたが、後にこの花を初めて見た時、実物じゃん!と思ったものでした。

東京は台風が来るというので、吊り鉢を下ろし、立ててあったデッキブラシを寝かせ、物干し竿のハンガーやサンダルを取り込みました。未明にしみじみ降り出した雨が、今は音を立てて降っています。

我が家ではパプリカの実がむくむく大きくなり始めていますが、信濃は秋の足が速いのではと想像されます。彼地では実が間に合うかしら。