黄金の園

我が家の庭先はいま、黄金の園という趣です。児童館の庭から失敬してきた小枝を挿し木し、増やした小菊が黄色い花を開き、日差しに輝いて、咲き乱れているからです。もとの児童館ではこの十数年間に1,2度しか咲いたことがなく、殆ど出自を忘れるところでした。小菊といっても開けば直径6~7cmはあり、咲き始めは朱色、咲き終わりには紫が差し、「うつろひたる菊」を愛でた古人の想いが分かります。梅雨入り前に芯を摘んだのですが1m以上に伸び、うねるような枝が交差して壁を埋めています。

白い小菊(これはどこから失敬してきたか不明)も、1株だけ咲きました。蕾のうちは薄紅、開いた日は薄いベージュ色ですが日に日に真白になります。そのほか近所から貰って来た(これはちゃんと挨拶して枝を貰い受けた)小豆色の小菊も咲いています。アリッサムが山盛りに花をつけ、日々草も未だ元気なので、午前中は小さな蜂や虻がやってきます。赤2黄1の割合で播いたはずの観賞用唐辛子は、何故か黄2紫1の割合で実が生りました。ちょっと落胆しましたが、紫の実は九谷焼のようで、可愛い。

桔梗を実生で育てた人がいると聞いて実生マニアの血が騒ぎ、最後の花を摘まずに残したら、実ができました。桔梗は実も紫なんですね。果たして種子が採れるかどうか。鉢を空けるために、実生の欅には退陣して貰いました。1年で10倍にも成長したのですが、我が家では喬木は育てられない。詫びるしかありません。

昨夜の風雨は木枯ではなかったのだそうで、青空に雲が溶けてゆくのを見ながら、おやつにつばさ工房製の青いレモンママレードを試食しました。甘くないクラッカーにちょっぴり載せて食してみると、爽やかな酸味と甘さ! これからは知恵を絞った、就労継続支援B型の特産品が、いろいろ街に出てくる時代になるでしょう。tubasakobo.exblog.jp