パプリカ(観賞用唐辛子)を育てています。夏の花や菊が終わり、春用の苗を植える前の空白期間のためです。去年は実が赤、黄、紫の3種を揃えて植えた所存でしたが、日照良好の我が家でガンガン日に当てたら、紫が真赤になってしまいました。珈琲色の実の苗を買い足したのに、これも日に当てたら赤くなり、結局2色。枯れた後、実を干してランタナの葉と一所に瓶に詰め、ポプリにしました(唐辛子は虫除けになると聞いたので)。
その中から種を採って播いたら、50本も芽が出ました。20本ほど長野の友人に送り、10本は尺取虫に食われたり、移植に失敗して枯れたりしましたが、残りはすくすく育ち、白い小さな花が咲き始めました。濃い緑の葉の元気さが、猛暑に似合います。自家受粉でも実を結ぶらしく、2つ3つ、三角形の実が頭をもたげています。
「パプリカ」というヒット曲がありました。まちまちな年齢と衣装の子供たちの、息の合ったダンスが楽しい曲です。私はピーマン嫌いの子供たちを丸め込む歌だとばかり思っていましたが(自分がピーマン嫌いなので)、調べてみたら違うんですね。微妙に意味ありげな、しかし表面上明確な筋はない歌詞で、死者に逢いに行く歌だとか、いろいろな風説が立ったらしい。もともとはNHKが2020応援歌として依頼したのだそうで、作詞者のインタビューも、肝心のところはぼかされていました(流行歌は汎用性が大事だから、無理もないと言うべきか)。
2020応援歌なら何故五輪やパラリンピックで演奏されないのか。復興五輪の掛け声が所詮は仮装に過ぎなかったからでしょうか。これも納得のいく説明はないようです。あれほど耳についた曲でしたが、歌おうとすると「パプリ~カ花が咲いたら」という部分しか思い出せない。炬燵のお婆さんでも歌えるサビを、と作曲時に心がけたのだそうです。