お薬手帳

皮膚科を開業している従妹のクリニックへ、アレルギーの薬を貰いに行きました。コロナ禍以来完全予約制になったのですが、夕方4時間しか開けていない(昼間はフリーランスで麻酔科医をやっている)ので、予約の取れないクリニックになっています。バスと地下鉄を乗り継ぎ、一里塚の木立を目指して歩きました。蒸し暑い日です。

10分刻みの予約なので、待合室には2,3人しかいませんでした。14歳年下の従妹はちょっと身体が小さくなったかな、というだけで変わりはないようです。年を取るにつれて、母親そっくりになってくる(これは本人には言わずにおきました)。

毎年の健診結果も見て貰うことにしているので、2年分のデータを出して体調を説明し、カンペキ、と言われました。内科のことはかかりつけの先生の言うことをきくように、とは言うものの、もう1人の眼で見て貰っておけば安心感があります。かかりつけ医は抗コレステロール薬に拘泥するが、私は数値を見ても不要だと思って処方の5分の1にしている、と言いながらお薬手帳を出したら、私がほんとに薬を使わないのに半ば呆れたようでした。風邪薬も飲まないの?と言うので、風邪気味でも薬なしで治す、と答えておきました(父がいた頃は卵酒で治した)。抗アレルギー薬について、弱い薬だけどそれでも眠気やふらつきがあるなら、自分で服用量を減らしてもいい、と言ってくれました。日常の健康管理は、守れる程度の指示でないと続けられません。

お互いトシを取ったなあ、とひそかに思いながらクリニックを出て地下鉄に乗り、農学部前から本郷通りを歩いて帰りました。シャッター商店街になった街、喫茶店こころは閉まり、フルーツパーラー万定は蔦にびっしり閉じ籠められていました。木下闇に白い紫陽花やノリウツギヤマボウシの花が咲いています。帰ったら汗びっしょりでした。