越前だより・和紙の里篇

福井高専に勤め始めた大谷貞德さんから、写メールが来ました。

越前和紙の里

【越前和紙の里今立の、紙の文化博物館を訪れました。博物館には様々な和紙が展示され、和紙を作る工程が映像で紹介されていました。その後は町を散策し、近くにある(博物館からは約1キロの道のり)岡太神社・大滝神社へ詣でることにしました。】

國學院の大学院ではずっと、書誌学の専門家を講師としてお招きしていたので、彼も紙に興味があったようです。10年前、私の定年記念ゼミ旅行で伊豆へ行きましたが、初めて三椏の花を見て、みんな興奮していました。

今立は私も半世紀前、非常勤先の高校の先生方と一緒に訪れたことがあります。春休みだったのですが未だ雪が深く、地元の御案内で和紙作りの現場を見学しました。屋根まで雪が積もった工場は窓も扉も開けっ放し、床には清水が流れていて、凍えるような寒さでした。その中で、素手で流水に浸した原料を扱い、漉いた和紙は1枚ずつ、大きな板に貼って乾かしていくのです。

岡太神社・大滝神社の鳥居

【案内板には和紙の神様を祀っているとあります。歴史も古く、奥の院は『延喜式神明帳』にも記載されているようです。想像していた以上に立派な神社で圧倒されました。私が詣でたときには参拝者は誰もおらず、静寂に包まれた境内を歩いて、参拝することができました。】

岡太神社・大滝神社

ウェブで調べると、2つの神社が同居しているようで、屋根に特徴があるらしい。

神社本殿

赴任して2ヶ月、中間考査の準備もできたので、久方ぶりに歩き回り、いい気分転換になったとのこと。試験は、じつは教えた側の結果がありありと出るもの、いよいよ本道にさしかかってきましたね。