川越便り・咲き急ぐ篇

川越の友人から、抜刷を入れた郵便と同時に写メールが来ました。

【このところ、庭は次から次に咲く花で賑やかです。ところが今日は春の嵐とでもいった強い風が吹き荒れ、雨も落ち、雨後は花々も散ったり色褪せたりするので、大急ぎで写真を撮りまくりました。】

クレマチス(ラプソディ)

10代で芥川龍之介に憧れていた頃、障子の円窓に鉄線のシルエットが映る暮らしをしたい、と思っていました(勿論、叶いませんでした)。鉄線と風車、クレマチスの区別がよく分からないので調べてみると、同じ仲間ですが、見分け方は花弁(じつは萼)の数らしく、鉄線は6枚、風車は8枚だそうです。ちなみに風車の名は、花よりも実の方が相応しい。夏紅葉と一緒に活けてみたくなる、面白い自然の造形です。

アグロステンマ

へえ、こういう名前だったのか。先月自分の誕生日祝いに買った花の中にこれがありました。背丈の高い酢漿草みたいですが、茎が長いので盛り花に動きを添えてくれました。

【最近の異常気候のせいでしょうか、長年元気で生き続けていた山野草が姿を消してしまいました。夏の暑さで溶けてしまったようです。カタクリ福寿草、浅間フウロ、沢桔梗、松本センノウ・・・数え上げたらきりがありません。残った花は、外来種の改良園芸品種ばかり。もはや諦めるしかないのか。】

我が家でも毎年咲かせてきた花々が元気がなくなり、消えてしまうものがあって、自信を失くしかけていたところでした。やっぱりそうだったのかー近隣の植え込みでも見慣れない園芸品種が幅を利かせるようになって、何だか居心地の悪さを感じていたのです。

フリージアという名の薔薇

御自慢の薔薇の写真も一杯来ました。アルバムが作れそう。香りがよいものが多いそうです。今年は花々が咲き急ぐ。私も暇を作って薔薇見物に出歩かなくっちゃ。