豊後便り・早春篇

別府で早い春を楽しんでいる友人から、写メールが来ました。

バレンタインデーという名の椿

【県立農業公園で、今日から椿まつりがあるというニュースが流れていたので、見に行ってきました。これはバレンタインデーという名だそうです。春は近いと感じます。】

椿は品種改良が容易で、日本でも、また日本から欧州へ輸出された先でも、さまざまな園芸品種が作られました。最近は玉椿のような八重咲ではなく、またカップ型の花冠でもない、薔薇と同じような花弁の八重が流行なのですね。

バレンタインは小鳥を愛した聖者の名。実際、14日を過ぎる頃から鳥たちの囀りにつやが感じられるようになります。彼らの恋の季節がやって来るのでしょう。

NHKの昼番「日本百低山」は、酒場俳人と呼ばれるタレント吉田類が女優を連れて里山や1000m級の山に登り、下山後、土地の名物で一杯呑む、という番組です。先日、大分の鶴見岳に登り、吹雪に遭って引き返し、翌日はロープウェイを使って、樹氷の美しい山頂から別府を一望していました。引き返した地点は一面の枯萱の草原で(これもまた美しい)、初夏には緑が美しいだろうなあ、と想像しました。

福寿草

我が家は今年、ジュリアンや桜草を植え込んだので、机脇の窓の下はド派手な花の塊です。鶏の脚のようだった素馨花の蕾も花蕾らしくなり、いま待っているのは、ムスカリの蕾、紫蘭と桔梗の芽。#TLを花で一杯にしよう、というツイッターでは、もう野に咲くムスカリの写真が投稿されているのですが・・・。椿を剪って活けようとしたら、花がはらりと落ちてしまったので、韓国土産の黒い盃を出し、葉2枚を添えて浮かべました。

阿蘇では早春、菫の大群落で山肌が黄色に染まる、という文章を読んだことがあります。写真を撮って送れ、と言ってみようかしら。