立派な蕪が出ていたので買ってみました。根も葉も茎もざくざく刻んでベーコンと一緒に塩胡椒で炒めて1皿。根を櫛形に切って、醤油に漬け込み、1晩置いたら小鉢になります。根が1個残り、油揚げと一緒に煮るかな、と考えましたが、櫛形に切って電子レンジにかけてみました。我が家の台所には大きな電子レンジが備え付けになっているのですが、越してきた翌日から取説を読む暇もなく働きづめだったので、全く使いこなせていません。最近、アスパラガスやブロッコリーは、茹でるより電子レンジに掛ける方が、野菜の風味が脱けずに柔らかくなることをようやく発見、蕪でも試したのです。

小鹿田焼の小皿に明太子と蕪の電子レンジ蒸しを載せ、マヨネーズで和えました。美味でございます!彩りから言うと、ブロッコリーを1房添えてもいいかも。蕪は煮るとぐずぐずになり、炒めるとなかなか均一に仕上がらず、難しいのですが、これは成功でした。

青葉台の「軍記村」に住んでいた頃、穫れたての蕪を持ってきてくれた仕事仲間が、根も葉も茎もざくざく切って味噌汁に投げ込むと旨い、と教えてくれ、ほんとにそうでした(穫れたての新鮮さが大事)。

随分以前、麻原美子さんの安曇野の別荘に遊びに行き、翌朝、食材が何もないけど、と言われました。買い置きの林檎を小さな銀杏に切り、庭先のラディシュを間引きして刻み、缶詰のコーンと共に薄くマヨネーズで和えたら、美味しかったこと!これもラディシュの葉の新鮮さが決め手だったのでしょうが、生涯で最も美味しかった朝のサラダでした。

かつてある女子大で、『今昔物語集』を演習で取り上げたことがありましたが、蕪から子供が産まれる話の衝撃が大きかったらしく、ゼミのロゴを蕪にしようと言い出されて仰天しました。女子学生のブラックユーモアは、侮れません。