鞆の浦

長野の友人から、鞆の浦へ行ってきた、と写メールが来ました。学部時代の部活で一緒だった仲間4人と半世紀以上も友情が続いていたが、すでに2人が鬼籍に入ったとのこと。その中の1人は広島出身で鞆の浦にお墓があり、コロナでずっと行かれなかったが4年ぶりに、残った2人でお参りしたそうです。

鞆の浦夕景

瀬戸内には長門本平家物語を所蔵する所が多く、調査旅行で何度も訪れましたが、鞆の浦は古くからの観光地なので却って敬遠し、私は行ったことがありません。確か鯛の美味しいところ、清盛が太陽を招き返したという伝説もあったっけ、と福山市のHPを調べましたが、そんなことは載っていませんでした。市の担当部署は「都市ブランド課」というのだそうで、当方の知識が古すぎたようです。北前船朝鮮通信使の立ち寄る港として栄えた、とあります。写真の奥には港の常夜灯が写っています。

鞆の浦

全盲箏曲演奏家宮城道雄はここの出身、名曲「春の海」の作曲者です。列車のデッキから落ちて亡くなりました。以前は春になれば毎日のようにラジオから流れた曲でした。

福山は薔薇の街として有名です。広島に原爆が投下された時、福山城天守閣が宙を飛んだ、という伝説がありますが、その痛手から立ち直るために市民が薔薇を植え、今では名所になったとのこと。友人も2日目は薔薇公園へ出かけたらしい。

【ホームページには薔薇の花の写真がアップされていたため、冬の薔薇の写真を撮ろうと張り切っていました。ところが園内は剪定の済んだ薔薇が整然と立ち並ぶだけで、咲いた薔薇は見つからない。よく読むと、写真は1月撮影のもので、3月は剪定済みのさっぱりとした景色が見ものと書いてありました。】

川越の友人の薔薇自慢が、どうやら私を経て長野の友人にも伝染したようなのです。