コロナな日々 37th stage

あんみつが届いた、と電話が来ました。今日が命日の叔母の家には無事間に合って、喜んで貰えたようです。ほっとしました。

横浜の老人ホームにいる92歳の従姉からも、嬉しいわ、との電話が来ました。送ってしまった後で、今は、ホーム内の友達とも一緒にものを食べることは出来ないのかもしれない、と心配していたのです。食堂へは持ち込み禁止、各室への訪問も禁止、面会は指定されたホールで限られた時間内、だそうです。でもちょっとお裾分けするだけならできると思うわ、とのことでした。あんみつなんて、女友達とお喋りしながら食べるから美味しいのですよね。高齢者にサプライズで、ちょっとした名品を送るのは、それをタネに周囲と話が弾むことも目的のうち。コロナ下では、諦めなければならないことのようです。

同い年の従妹が怪我をして入院している、と仄聞したので、見舞熨斗をつけてそこへも送りました。老舗のあんみつ屋が翌日発送しか受け付けないので、日曜日着にできず、家族がいるはずだからと月曜の夜間指定にしたのです。ところが火曜の夜遅く、御亭主から電話があって、自分はいま早朝から夜間の仕事をしているので、病院へは持って行けない、とのお詫び。入院中の世話には、近所に住む84歳の姉に通って貰っている、とのこと。吃驚しました。小さいながらもトンネル掘削工事会社のオーナーで、長男に代表を譲ったことは知っていたのですが、会社の電話番でもしながら隠居暮らしと思い込んでいたのに。彼ももう80歳を超えているはず、きっぱりと子供を独立させ、身体の動くうちは働いているんだ、それがこの一族の流儀なんだ、と粛然としました。

教訓。老人に物を贈る時は、いま現在の状況を確認してからにしなくてはいけない。勝手にサプライズを気取るのは、こちらの自己満足。