体験的電子事情・インタ―ホン篇

マンションの総会で、インターホンの故障が多いという話が出ました。オートロックなのですが、コロナ禍で宅配が増えたせいか、システムが作動しなかった例が度々あるというのです。寿命は20年なのだそうで、築18年目だからそろそろ交換が必要か、と検討事項になりました。

しかし中には配達員がせっかちで、こちらが受話器を取る前に諦めてしまったり、ボタンを押しておいてカートの方へ移動したりして、システムが切れてしまう場合があり、こちらからの呼びかけは通じません。年々その例が増える気がするので、我が家では配達員に一々、10数えて2度ベルを鳴らせ、と説教していました。ドアホーンの真下で暮らしているわけじゃないから、と。管理会社は顔認証ではないから大丈夫なはず、と言うのですが、そもそもカメラに人影が映らないと電源が切れるようです。

ある日、管理人室から電話が掛かってきて、宅配が来たからドアを開けて入れた、と言う。クール便だったので配慮したのでしょうが、配達員はカメラを覗き込みながらボタンを押したが作動しなかった、と主張します。ちょうど来ていたエノキさんが聞いていて、ピピポッと押すと作動しないことがある、ピッピッポン、と押すと通じます、と教えてくれました。なあるほど、と納得がいきました。

18年前は、未だケータイとドアホーンとは別の物だったし、ケータイでも我々は若者が片手の親指でメール打ちする速さに感心して眺めたものでした。電子技術の進歩はドッグイヤー、つまり犬が年を取るのと同じくらい速い(犬は人間の5~8倍の速さで老いる)と言われますが、最近はPCのキーボードのボタンも小さく軽くなりました。何でもピピポッと押して反応を期待するようになったのです。