コロナの街・part 23

ウィズコロナももう1年8ヶ月、生活様式の変化が残すいいものもあるでしょうが、2年を超えると、取り返せない爪痕にも注意を向けておかなければと思います。殊に学校関係では後々の世代への、見えない負の遺産が蓄積する恐れがある。小学校、中高、そして大学、大学院と、それぞれ事情は異なるでしょうが、日程的にカリキュラムを消化できたからと言って安心はできません。

先日の研究会の後、様子を訊いてみました。大教室が少なく、距離を明けると大人数の講義はできない、学生の事情(同居の家族構成や通学手段など)も個々別々なので、当分講義はハイブリッド、演習や勉強会はオンライン(学内で開くには全員を追跡できるよう記録を取る)、学食は個別席で黙食、とのことでした。院生たちは研究室も図書館も開いているから(もともと東大の文系の研究室は毎日は開いていない)不自由していない、と言う。構内は学外者立ち入り禁止ですが、当事者は困らないようになっているらしい。

OB・OGたちが、放課後呑みに行った店が潰れなければいいけど、と言うので、私が「いやいや、本郷の呑み屋はオジサンたちで一杯ですよ、休日にはカップルが手つないでノーマスクで歩くし」と言ったら、一瞬しんとなり、教員が素早く「でもみんなワクチン打ったよね、モデルナで」とフォロー。他大学の関係者も一緒に受けられた由。

授業をやる方は何が変わったか訊くと、準備なしでは講義ができない(それは当然)、学生の顔が見えないのでジョークも脱線もできない以外は、あまり変わらないとのこと。画像使用が増えたかと思いましたが、サーバーがダウンしてしまうため、パワーポイントを常用することは難しいそうです。オンラインなら海外からも参加できるから、ハイブリッド授業はコロナ後も続くだろうという話になりました。