国際家族2022

アメリカで日本語講師をしている安宅正子さんから、恒例の電子年賀状が来ました。

【長女は春に高校を卒業、コロナのため卒業式は校庭で行われました。コロナの影響は特に高校の最終学年に大きく出たように思います。大学入学試験は試験場が次々に閉鎖されたために必須ではなくなり、進学も近くの大学に行く傾向がありました。彼女はヴァーモント州立大学の神経科学科に行くことにしたのですが、入学前に父親の出身地アイスランドの高校で 1 年過ごすことにしました。クリスマスはノルウェーにいる父方の祖母と過ごし、マニュアル車の運転もできるようになりました。

私は秋からボケ防止も兼ねて短大生になりました。理学療法助手のプログラムですが、苦手な暗記中心で、思ったよりずっと大変。試験と宿題に追われ、どうにか進級しました。

次女は高校のハイブリッド授業が夏休みの 1 か月ほど前に終わり、初めて自分のクラス全員と教室で一緒になりました。校内はマスク着用が義務付けられていますが、人数制限はあるものの昼ご飯も食堂で食べられるようです。姉妹はビデオチャットでしょっちゅう話していて、寂しいとは思わないようです。私の宿題の英語を直してもくれます。

昨夏は、家族でアイスランドに行きました。夫が子供の頃は氷河に覆われていた山々も、温暖化のせいでずいぶんと様子が変わったようです。緯度が高い地域に行くと温暖化を実感します。彼はここ何年か熱心に日本語を勉強しており、子供たちに比べて語彙は豊富で、漢字も確実に読めるのですが、家庭で使う日常語は子供の方が感覚的に速く理解するのが面白いです。どこにいても勉強、会話、娯楽ができる時代になったのはありがたいけれど、人に直接会う時間が少なくなりました。人と会うことの重要さ、自宅勤務できない人たちのおかげで普通の生活ができていることがわかったことなど、今まで当たり前と思っていたことを見直す機会を得た1年でした。(安宅正子)】