年賀状2021

今年の年賀状には、大学のオンライン授業に逐われたという文面が多く、その可能性に触れたものはちらほら、でした。教え子や明翔会のメンバーからの近況を告げる文面は、嬉しいだけでなく、世の動きを具体的に知ることもできます。

米国のVyjayanthi Selingerさんから来た賀状の一部を紹介します。

【振り返ってみると、ものすごいスピードで生きてきたような気がします。3月にコロナが流行り始めた頃、学生はアメリカ国内、国外の家に帰りました。彼らが遠くにいてもクラスのコミュニティに参加できる授業に力を入れました。録画する講義を面白くしたり、学生の理解を確かめるために講義動画の途中で小クイズを出したりしました。宿題もグループで作るビデオ作文に変えてみたりして、リモートでも学生が楽しんで学べる空間を作りました。努力が実って、大学の雑誌やHPにイノベイターとして名前が載り、その記事を読んだOB/OGから、励ましの手紙がたくさん届きました。

https://www.bowdoin.edu/news/2020/09/online-teaching-japanese-with-vyjayanthi-selinger1.html

また10月にダートマス大学で、日本の研究者とのワークショップに参加しました。

https://sites.dartmouth.edu/visualizingtexts2020/program/

ハリス副大統領の当選は嬉しいです。この国で活躍する娘の将来を夢見たりします。私自身も同僚から新しい目で見られているのではないかと思います。ハリス副大統領はいろいろなことを「代表」してくれています。米国における移民の貢献は勿論、移民の世界観の新しさも。この選挙と並行するように、米国での日本研究にも新しい風が吹いてきています。学会などで研究者のパネルを作る時に、ジェンダーや人種のバランス(つまり世界観の多様性)を考慮するようになりました。これはいいことです。いろいろな考え方によって膨らんでいく学問は、前へ進みます。(セリンジャー)】