信濃便り・紅葉篇

長野の友人から、常山邸の秋景色写真を送ってきました。コロナ下のイベントや、昨年の洪水被害の話題もあって、故郷で暮らす日々が想像できます。

 

f:id:mamedlit:20201105144355j:plain

常山邸の秋景色

[今年は、真田10万石まつりなどの行事がないままの寂しい秋ですが、昨年の台風による水害からの復興支援イベントがあります(長野デザインウィークという名称がついています)。その一つとして松代城址のライトアップがあり、石垣に真田の六文銭が映し出されました。真田邸でのコンサートもあります。また、これは関連性がよくわからないのですが、気球で松代を空中から見下ろすイベントがありました。参加した人の話では「松代の町の上空をくまなく飛ぶかと思ったのに、打ち上げ場所から上がって下がっただけだった!」とのこと。調べてみると、気球は気球でも、係留式のものでした。 

毎年、11月下旬に恵比須講があり、数千発の花火が長野市の空を彩ります。観覧席は長野市を流れる二つの川(犀川千曲川)の土手が一番ですが、人出が多くて高齢者には危ないし、寒い。そこで、家族で車に乗り込み、市内をぐるぐる走りながら観ることにしていました。その花火も今年は中止となり、代わりに、11月3日に、昨年10月の水害からの復興を願う「復興花火」があります。千曲川流域の12市町30箇所で、花火が同時に打ち上げられます。] 

地方都市では、地形と歴史を活かしたさまざまな行事を企画する人があり、それを担う、または楽しむ中で一体感が醸成されていくのでしょう。その思いは、一時の滞在ではなかなか実感しにくい。松代へ行くと、そこら中に六文銭のロゴがあり(高架橋にもついている)、あれは元来、冥土へ渡る三途の川の渡し賃なんだけど、地元では別の意味を持つんだろうな、と思ったことでした。

追記:今日届いたメールでは、3日夜の「復興花火」は大成功だったそうです。[30カ所で同時打ち上げというのは初めてでしたが、翌朝のテレビニュースで取り上げられ、動画サイトではドローンで撮影した映像が配信されました。姨捨駅と思しき場所から揚がる花火の競演を見ながら、こんな打ち上げスタイルもあるのだと感心しました。]