信濃便り・庭園開放篇

今年、NHKーTVでは夕方の関東地方ニュースで、短い時間ですが各地の紅葉の映像を流しています。例年なら民放のニュースショーなどで、名所の中継が行われる季節ですが、コロナ自粛でしょうか、未だ視ていません。桜前線と違って紅葉は、撮影のしかたによっていろいろな風景が楽しめるので、初めて聞く名所でも眼の保養ができます。

長野の友人からも、そろそろ紅葉が終わる、と写メールが来ました。

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常山邸の紅葉

【常山邸には、最近は青葉と紅葉の季節に、書院の円窓目当てにカメラマンがみえますが、お送りした写真はあえて円窓を外して、庭園の借景となる象山の方向を撮ったものです。「武家屋敷で記念写真の撮影はいかがですか」と銘打ったプロジェクトが進行中で、誕生日、七五三、成人の日、結婚式の前撮りなどに訪れるご家族も大勢おられます。ただ、晴れ着姿の子どもたちは広い庭と池の鯉を見て大はしゃぎで、撮影そっちのけになるらしい。

コロナ禍により、講演会やコンサートなど通常のイベントができない期間をしのぐプロジェクトだったのですが、それなりに楽しい場の提供になったようです。】

常山邸の円窓は私も一目見て気に入り、その傍に書見台を置いてゆったり暮らしたいと思ったほどでした。ふと気づくと子供が窓の前に腹ばいになって、宿題をやっていたりするようです(気持ちは分かるなあ)。地元の努力で保存され、代々の子供たちの思い出に残っていく文化遺産があるって、いいですね。

尤も友人は子供の頃、凍ったこの庭の池で滑って遊び、番をしていた上品な老婦人から丁寧に注意されたそうで、池の水草刈りの度に思い出すそうです。