信濃便り・お土産篇

長野の友人から写真添付のメールが来ました。

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常山邸の冬のお土産

【先日、妹が色とりどりの長方形の紙を1枚ずつ、小さな透明の袋に入れていました。脇には数種類の植物の種が入った箱を置いてある。わけを聞くと、この種は山寺常山邸の庭で集めたもので、数種類をまぜ、カラフルになった袋に詰め、来訪者の「お持ち帰り」用に提供しているとのことでした。長屋門の中にテーブルを置き、その上に並べておくと、いつの間にか無くなっているらしい。ちょっとした旅のお土産になるのでしょうか。帰宅後播いても、種が全部芽を出すとは限らないが、それはやってみてのお楽しみ。中央にあるのがどんぐり、あとは時計回りに、石蕗、マリーゴールド、鶏頭、百日紅ペチュニアです。この他に椿、イロハカエデ、山吹の種も配布しているそうです。】

友人の妹さんは、地元の常山邸管理保存会の代表を務めているそうで、なるほどアイディアに富んだお土産ですね。播いた方は、芽が出てもどれが何やら分からず、本葉が出て、または花が咲いて初めて分かる、という福袋。

兄弟子が東大の定年を迎えるとき、長く勤めた人は、何かの木の実を拾って持ち帰り、記念に庭に植えるそうだけど、と話していました。本郷キャンパスにはさまざまな樹があるので、その気持ちは分かります(前田家以来の楠などは、大木になるので普通の庭には向きませんが)。兄弟子自身がどうしたかは、聞きそびれました。

メールの奥には、【冬はただでさえ観光客が少ないのに、今年はコロナのためにいささか寂しい常山邸ですが、白鷺が池の魚を狙って「出勤」しているそうです。冬場の鯉の隠れ家に設置した発泡スチロールの箱の上に乗って、魚の動きを観察しているらしい】ともありました。