わからない

何度読み直しても、よくわからない。最近、そういうことが増えました。報道記事の中に出てくる、若者、中堅世代の言動です。

「楽」「高額報酬」「ホワイト案件」などのキーワードで検索して、言われるまま匿名性の高いアプリ経由で個人情報を渡し、知らずに闇バイトに引っ掛かったという事例が頻発していますが、そもそも最初に入れたキーワードが、まっしぐらに闇バイトへ向かっているではないか。わざわざホワイトだと謳うネット上の求人、という時点で怪しい。その後も何度か立ち止まるシグナルは出ているのに、知らなかった、という言訳はわからない。

数日前に報道された、黙秘する被告にマウントする検事の言動も理解し難い。精神鑑定が必要なのは寧ろ、取り調べに当たった検事ではないか。被告の黙秘権が侵されたとか、一種のいじめだとか言われていますが、それ以前に、検事としての公務の場で、自分は上級人間で、取り調べる相手は役立たずだと発言することに何の意味があるのか、言っていながら自分が惨めにならないのか。劣等感を告白しているのも同然なのに。

かつて問題になった、SNSで不適切な発言や画像を公開した裁判官もそうでした。職業倫理を言う前に、自分の言動を客観的に見る目がない、成人。

何が原因なのでしょうか。SNSは開かれたコミュニケーションのように見えながら、じつは壁打ちです。つまり、気がつかないまま自分自身と谺のような会話を繰り返している、その内に感情がせり上がってきて、許認され、賛同され、もてはやされているような幻想に浸される。ふつうはそういう世界の入り口が見えた辺りで引き返すのですが、他者との交流が乏しい世界にいると、ゲートに気づかず通過してしまうのかもしれません。法曹にも、一定期間ごとの再研修や資格再審査の制度が必要なのではないかしら。