サプリメント

紅麹なるものは今まで知らなかったのですが、食品の色付けやサプリメントに広く使われていたのだそうで、原因は不明なまま病害を引き起こしたことで有名になりました。服用していた人たちは、麹なら天然素材という安心感があったと思います。薬もワクチンも一切使わない、と標榜している美容院の親父と、あれは発生後の製薬会社の対応がわるい、という話で意見が一致しました。

密かに思うのは、開発者は真剣だが権利を譲り受けて商売にする辺りから問題が起きやすい、ということです。責任の感じ方が違う。対象への愛着が違うからかもしれません。健康被害が見つかって以降の対応がひどすぎる。発表、報告が遅いのはもとより、原因は分からないと言われた被害者や顧客の気持ちを、想像したことがあるのか。研究開発部があるのだろうから、不眠不休で原因解明に総力を挙げるべきでしょう。

亡父は食後、サプリメントをずらりと並べて服用するので呆れられていました。70歳過ぎるまで週6日は御前様でしたから、それが唯一の健康法だったのです。でもあの頃のサプリメントは、殆どが天然素材由来(麦芽とか肝油とか)で、次第に薬品に近い製造法のものが出回るようになってきました。私はアリナミンの害が言われるようになってから、サプリメントの類は全く使いませんでした。

健康によい成分でも、濃縮して毎日摂取していたら思わぬ害があり得る、薬品ほど厳格な規制がない、と知って、自分の選択が正しかったことに安心しました。私流のサプリメントは、例えば朝食に果物やヨーグルトを欠かさない、、チョコレートや珈琲を毎日少し、必ず摂る、といった習慣です。いま閉口しているのは、歯科衛生士がしつこく勧めるフッ素の洗口液、毎晩口に溜めるのは気が進まない。断る口実を探しています。