信濃便り・福山観光篇

長野の友人が福山に旅行したから、と写メールを送ってきました。学生時代、寮で同室だったグループが、未だに年1回集まって旅行するのだそうです。60年近く経ち、それぞれ異なる暮らしをしているのに、すごい!女の友情は永続するか否かの議論なんて、問題になりませんね。近年はメンバー中の故人の墓参を兼ねて、ということになり、嫁いだ先の福山へ出かけるのだそうで、今年は7回忌とのこと。

【宿泊したホテルは駅前で、目の前に白壁が美しい福山城がある絶好のロケーションでした。しぶや美術館(ホテルの創業者の実家が現在では公益財団法人の美術館として公開されている)に出かけました。見事な和風の邸宅と庭園でした。】

しぶや美術館庭園

調べると、不動産業、ホテル業、ビル管理業などを経営しているグループ会社の創業者が1993年に開設した美術館で、絵画、書道、香道、禅、礼法、陶芸などの文化教室もやっているらしい。地元のアーティストの展覧会も開催しているようです。地方の資産家が、財団法人を作ってこういう文化事業を行っている例はよくあります。

【開催中の「土井政治色鉛筆画展」を観ました。淡い色合いで丁寧に描かれた絵画に見入った後、展示室の真ん中に置かれたテーブルを見ると、芳名帳とスチールの小箱が2つ。箱には絵を描くために使ったらしい短い色鉛筆が綺麗に並べられていました。】

土井政治の使った色鉛筆

【「リンゴ三兄弟」と題する静物画があって、思わず、足が止まりました。赤と黄色の林檎が3個。確か、これは「全農長野」が商標登録しているはず。調べてみると、登録されているのは「りんご三兄弟」で、平仮名か片仮名かの違いでした。】

この展覧会は、春の野の花を描いたというキャッチコピーで開いていたようですが、林檎にまず目が止まるところが、さすが信濃出身。