東京マラソンの日

朝、轟音を立ててヘリが我が家の上を旋回し、ホバリングしたりしてうるさいなあと思ったら、今日は東京マラソンだったのでした。人数が多いだけでなく、五輪代表を狙って走る人もいればコスプレを楽しむ者あり、車椅子参加者もいるという具合で、運営する方はさぞ大変だろうと同情しました。ヘリは終日飛び回り、日が落ちる頃ようやく静かになりました。

日脚が伸びるにつれ、冬至の頃はトイレと風呂場以外には遍く差し込んでいた陽光がどんどん退き、その代わりベランダ一杯に太陽の恵みが降り注ぐようになりました。買ってきたポットのまま咲かせていたビオラプランターに植え込み、菊の芽を植え直し(この時季の柔らかな銀緑色の新芽が好きです)、川越から送ってきた河原撫子の種子を播きました。粉のように小さい種子なので、土をどのくらい被せるか迷いましたが、もともと河原に自生するくらいだから1粒ごとの運次第、と割り切ることにしました。

冬の間真青だった空の色が柔らぎ、裾の方は霞んでいます。明日は雛人形をしまわなくちゃ、と思いました。雛人形をしまうのが遅いと嫁き遅れる、という俗信があって、女の子のいる家は4日早々に片付けるのが決まりでした。この年になってもその習慣が強迫観念になっているのです。

刈り込みすぎた素馨花が今頃次々に新芽を出し、今年は花房が多そうです。思い切った剪定が花木を管理するコツらしいのですが、気弱な私は例年最少限度の刈り込みしかしないのに、去年は誤って新しい本枝を剪ってしまい、心配しましたが怪我の功名だったようです。ムスカリの蕾も見つけました。ふと、球根を来年も咲かせる方法を考えている自分に気づき、苦笑しました。平均寿命まであと数年、いつ夜半に嵐の吹かぬものかは。