生命力

野菜は2,3日分一緒に洗って、タッパウェアに詰め、冷蔵庫に入れておくことにしています。昨日、菜の花を炒めようと思って容器の蓋を開けたら、ふわりと黄色い花手毬が起ち上がりました。洗った時は蕾だったのですが、知らぬうちに咲いてしまったようです。そのまま小瓶に活けました。

昨日買ってきたヒヤシンスをプランターに植え込み、土が余ったので、物置にしまっていた袋を開けたところ、溜めてあった土の上にクリーム色の毛糸のようなものが横たわっています。もしや、と引き抜いてみると、先端には米粒ほどのムスカリの球根がついている。ムスカリは毎年舎利粒のような小さい球根を沢山作り、気づかない内に土に混じってあちこちから芽を出します。3,4年も経つと1人前に花を咲かせて、増えていくのです。去年ここへ入れた土に混じっていた球根が、もやし状態で芽生えていたらしい。今年のムスカリの鉢の隅に、そっと植え込みました。

夕食用にエリンギ、ターサイ、山葵菜、ルッコラなどを洗って切り揃え、ふとまな板を見ると、茶色の小さな糸屑が・・・動き出しました。ぎゃっ!蛞蝓の子です。冷蔵庫の中で孵化したのでしょうか。慌てふためき、なかなかティッシュペーパーが掴めない。ようやくひねり潰したら、濃い緑色が紙に染みました。ターサイにいたようです。

寒さにめげているうちに、どんな逆境からも自然界の生命力が噴き上げてきます。昨春、丸坊主に刈り込みすぎて、エノキさんからこれで大丈夫ですかと訊かれた(大丈夫、と答えたものの、内心ずっと不安でした)素馨花も、ちゃんと紅色の蕾をつけ始めました。猛暑で枯れるかと思った菊たちも、銀灰色のかかった柔らかい緑の新芽を、続々出しています。後はムスカリの蕾が出るのを待つだけ。明日は立春です。