山城便り・年始篇

定年後悠々自適の錦織勤さんに、伏見の正月はどうだった?と訊きました。

【昨年の正月3日は帯状疱疹を発症して苦しんだのですが、年末からの飲み過ぎが原因だったのではないかと(家族には言わず)秘かに反省し、今年はできるだけ飲まないように、と考えてはいました。とはいえ、やはりそうはいきませんでした。

年末に伊賀市の酒屋に注文を出しました。昨年、伊賀市の酒が美味しいことを知り、中でも半蔵と義左衛門という銘柄が、自然な味で気に入っています。酒屋もこれは正月用だと気を利かしてくれたのでしょう、翌日届きました。それで安心し、同じころ、ケトル鍋というのを買って、それで燗をつけることにしたら、便利なので・・・という次第。】

錦織さんは、酒の風味と器にはうるさいのです。産地と銘柄をよく記憶していて、いつも、お取り寄せか蔵元へ買い出しに行きます。伊賀の酒、なんてよさそうですね。

【初詣は、藤森神社に行きました。平安、鎌倉期の日記に、貴族達が奈良に行く時、集合地点というか出発点として見えることがある神社です。2、3年前から、ここへ湧き水を汲みに行っています(坂道がきついので、電動自転車で)が、これで淹れるとコーヒーの味がまったく違います。(錦織勤)】。

彼は珈琲、紅茶にも一家言あり、同僚時代はよく研究室で御馳走になりました。藤森神社は競馬の守護神、いつ行ったのだったか、我が家にも競べ馬の図柄の絵馬があります。

元旦は、伏見も震度4くらいで相当に揺れたとあり、北陸は正視できないニュースが続いていて、年寄りながらもボランティアに行きたい気持ちが起きるほどです、とありました。鳥取地震の後は文化財保護に奔走したと聞いています。旧家の土蔵が崩れたので、思わぬ文化財がどっと出て、その修理・保全に全国から学芸員が応援に来たそうです。